スペインのデベロッパーTequila Worksは現地時間11月12日、海外メディアGamesIndustry.bizに向けた声明で、破産を申請したことを明らかにした。
Tequila Worksは、スペインのマドリードに拠点を置くスタジオだ。2009年の設立後さまざまな作品を手がけており、なかでも2017年にリリースされたパズルアドベンチャー『RiME』はアニメ調のグラフィックと幻想的な世界観といった持ち味から人気を博した。
近年では同スタジオは、Google Stadia独占タイトルとして2019年に『GYLT』をリリース。同作は2023年7月にPC(Steam)/PS4/PS5/Xbox one/Xbox Series X|S向けにも展開されている。また直近では『League of Legends』のスピンオフ『ヌヌの唄:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー』を開発。2023年11月にリリースされ、高い評価を得ている。ちなみに2022年には中国のテンセントが大口の出資をおこない、Tequila Worksの筆頭株主となっていた(GamesIndustry.biz)。
今回Tequila Worksが、破産を申し立てたことが明らかになった。破産に伴って経営陣は退任し、これまでCOOを務めていたTérence Mosca氏がゼネラルマネージャーに就任。同氏はGamesIndustry.bizに向けた声明にて、市場の不況が長引くなかで破産申請以外の選択肢がなかったとしている。またスタジオとしては、解雇されるスタッフらを支援し、導くために全力を尽くしているとのこと。
なお先月Tequila Worksは、小規模なレイオフを実施し、未発表のプロジェクトを中止したことを明かしていた。またこの決定は、今後1つのゲームの開発だけに集中するためにスタジオを再構築するためであるとしていた。そうした方針転換もあったものの、破産を避けることはできなかったようだ。