『鉄拳』の原田勝弘氏、今年いっぱいでバンダイナムコを退職へ。「開発者として残された時間」を考え、次の歩みへ

鉄拳プロジェクト・チーフディレクターの原田勝弘氏は12月8日、2025年末をもってバンダイナムコエンターテインメントを退職すると発表した。

鉄拳プロジェクト・チーフディレクターの原田勝弘氏は12月8日、2025年末をもってバンダイナムコを退職すると発表した。

原田氏は、3D対戦格闘ゲーム『鉄拳』シリーズの顔ともいえる人物だ。1994年発売の『鉄拳』第1作に声優として参加したのち、1997年発売の『鉄拳3』ではディレクターを担当。以降、シリーズ作品のディレクターやエグゼクティブプロデューサーを担ってきた。

今回そんな原田氏が、2025年末をもってバンダイナムコを退職すると発表した。『鉄拳』シリーズが30周年という大きな節目を迎え、ひとつの区切りとして最もふさわしい時期であると考えたためだという。

また同氏は「ここ数年間、私生活においては友人達との死別があり、仕事においては、私が尊敬する多くの先輩方の引退や逝去に触れてきました。そうした出来事の積み重ねが、私に『開発者として残された時間』について考える契機を与えました。」と伝えている。さらにPlayStationの生みの親として知られる久夛良木健氏と相談するなかで助言や励ましの言葉もあり、今回の決断を静かに後押しされたそうだ。

なお退職にあたっては、この4〜5年をかけて原田氏が担ってきたすべての業務やストーリーや世界観、そして責務をチームに段階的に引き継いで、今回の発表に至ったとのこと。「次の歩みについては、改めて皆様にお伝えいたします。」とも綴っており、今後の同氏の活動も注目されるところだろう。また2026年1月末より開催される「TEKKEN World Tour 2025 Global Finals」にはゲストとして出演する予定とのことだ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

記事本文: 3486

この記事にはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。