『Fallout 4』大型Mod「Fallout: London」開発元がオリジナルゲーム開発に意欲示す。完全自作のゲームを、自分たちの手で作りたい

Team FOLONは7月25日、『Fallout 4』向け非公式Mod「Fallout: London」を配信した。BBCによるインタビューにて、Team FOLONはインディーゲームスタジオを立ち上げる計画も立てていると明かされた。

Team FOLONは7月25日、『Fallout 4』向け非公式Mod「Fallout: London」を配信した。本Modについて、イギリスの公共放送BBCが、Mod制作のリードプロジェクトマネージャーを務めるDean Carter氏にインタビューを実施。Carter氏の語るところでは、Team FOLONはインディーゲームスタジオを立ち上げる計画も立てているようだ。海外メディアGamesRadar+が報じている。

「Fallout: London」は、PC版『Fallout 4』向けの大型ファンメイドModだ。導入にはSteam/GOG.com版の『Fallout 4』本編およびすべてのDLCを所有している必要がある。本Modでは、本編シリーズでお馴染みのアメリカを遠く離れ、イギリスへと舞台を移す。『Fallout 4』の50年前である2237年を舞台として、独自の新規ストーリーやNPC、武器、クリーチャーなど多数オリジナルコンテンツが収録されている。


「Fallout: London」を手がけたのはTeam FOLON。チームとして少なくとも2019年から開発が進められていた。当初は2023年内の配信予定だったものの、2024年4月に一度延期。その後『Fallout 4』向けにBethesda Softworksによる、新コンテンツの追加も含めた公式アップデートが配信されたため、7月25日へと再延期していた(関連記事)。

本Modは、GOG.comにて一日で50万以上のダウンロード数を記録したと伝えられている。舞台を変えるほどの大型Modということで、ファンメイドながら大きな注目が集まったかたちだ。


そんな「Fallout: London」について、イギリスの公共放送BBCがリードプロジェクトマネージャーを務めるDean Carter氏にインタビューを実施した。Carter氏はModリリース後の反響を喜びつつも、クラッシュを中心とした不具合がまだ多く報告されている現状を振り返った。そうした諸問題への対応は、パッチによって順次対応するという。またリリースにあたってやむなく削ったコンテンツの追加も進めているといい、少なくとも2024年末までは継続的にアップデートをおこない対応していく旨を語った。

そしてCarter氏は、本Modを無料で提供していることに触れ、コンテンツを楽しんでくれた多くのユーザーが、Team FOLONに対し寄付や支援をおこなってくれたことに対し、感謝の意を述べた。こうして集められた資金はTeam FOLONの運営に充てるとのこと。またそれだけでなく、うまくいけばTeam FOLON自身がインディーゲームスタジオを立ち上げられるだろう、と今後の展望を語った。


Carter氏によれば、インディーゲーム開発に参入することで、自分たちでアイデアを出し合い自分たちのゲームを作ることができるとしている。そして「Fallout: London」は、コミュニティが何を求めているのか、そしてコミュニティとの対話の場の築き方を把握するのに、よい足掛かりになったとプロジェクトを振り返った。

「Fallout: London」は非公式Modであるため、当然ながら『Fallout 4』という原作が存在する。また一部では『Fallout 4』の開発元であるBethesda Softworksに相談することもあり、そうした必要のない、完全自作のインディーゲームを手がけたいという希望があるのだろう。高い評価を集めている「Fallout: London」を手がけたTeam FOLONによるオリジナルゲームが今後見られるかというところも気になるところだ。なお動画(英語)ではそのほか、本Modについての裏話や、今後のアップデートについても語られている。

Fallout: London」は『Fallout 4』PC(Steam/GOG.com)版向け非公式Modとして配信中だ。なお「Fallout: London」は非公式Modであり、導入による不具合などは自己責任となるため、留意されたい。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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