スマホで作れるゲーム制作ツール「ただすノベルメーカー」ブラウザ向けに無料公開。『そろそろ寿司を食べないと死ぬぜ!』開発者が放つ、“手軽さ超特化”ノベルゲーム作り

個人ゲーム開発者のただすめん氏は12月26日、「ただすノベルメーカー」を公開した。

個人ゲーム開発者のただすめん氏は12月26日、「ただすノベルメーカー」を公開した。PC/スマートフォンのブラウザからアクセス可能。スマートフォンのブラウザだけで、プログラミング不要でノベルゲームが作れるそうだ。

「ただすノベルメーカー」は、スマートフォンだけでノベルゲームが作れると謳う、プログラミング不要のゲーム制作ツールだ。本ツールではブロックを並べていくことで、ゲームを制作していく。新しいゲームの制作を始めると、画面上の+ボタンからブロックの追加ができる。ブロックには、テキスト/背景/キャラ/ピクチャ/選択肢/演出など、さまざまな種類が存在。たとえばテキストブロックでセリフを表示させたり、選択肢ブロックで選択肢を表示させたりなど、さまざまなブロックを使ってゲームの流れを組み上げていくのだ。ブロックを並べるだけでノベルゲームが作れるため、プログラミングの知識がなくともゲームを完成させられるのだろう。

本ツールでは、各ブロックごとにいくつかの機能が用意されている。テキストブロックでは、テキストの表示方法の選択、表示するテキスト自体の調整、話者名の設定などが可能。キャラ管理タブによるキャラクターごとの立ち絵差分管理や、演出ブロックによるウェイト/画面フェードイン/フェードアウト/画面明滅といった表現も利用できる。ちょっとした演出をまじえた選択肢により分岐するストーリーが、ブロックを配置していくだけで簡単に作れるわけだ。

本ツールにはプリセット素材として、立ち絵や背景などが存在。合計容量制限はあるものの、自分でアップロードした素材も利用可能とされている。作成したゲームは公開URLの共有や、みんなの作品への投稿などによって公開可能となっており、ゲーム以外に同人誌の新刊情報や料理レシピの紹介などにも利用できるそうだ。

ただし、本ツールは好感度システムなどは苦手としており、複雑なパラメータ管理や条件分岐には対応していないという。長編作品やフルボイス作品なども苦手とされている。本ツールでも工夫次第で凝った作品は作れるものの、より高度な機能が必要な場合はほかのツールの利用も検討してみてほしいようだ。スマートフォンのブラウザからでもノベルゲームが作れる、手軽に制作可能な点が特徴なのだろう。

本ツールは、個人ゲーム開発者のただすめん氏が手がけている。過去作としては、『体育館の天井に挟まったマッチョを助けるゲーム』やホラーゲーム『PIEN-ぴえん-』などを制作。『そろそろ寿司を食べないと死ぬぜ!』シリーズでは、クラウドファンディングの成功経て3作目の開発が進められている。

本ツールは、そんな同氏がゲーム制作の合間に趣味で制作してきたという。ノベルゲームの制作ツールは多数存在しており、手軽な制作ツールとしてもすでにティラノビルダー/ティラノスクリプトなども登場している。同氏のポストによると、本ツール/サービスは手軽さなら1位を狙えると思っているとのこと。スマートフォンだけで作れる手軽な環境の登場によって、新しい傑作が生みだされることにも期待したい。

ただすノベルメーカー」は、ブラウザ(PC/スマホ)向けに公開中だ。

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Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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