PS1風サバイバル和ホラー『魔王の迷宮』すぐさま高評価相次ぐ。おぞましい異形とのシビアな近距離戦の連続、陰鬱迷宮ホラー

Top Hat Studiosは日本時間5月14日、サバイバルホラーゲーム『Labyrinth Of The Demon King(魔王の迷宮)』をリリースした。さっそく多くの好評を集めている。

パブリッシャーTop Hat Studiosは日本時間5月14日、個人デベロッパーJ. R. Hudepohl氏が手がけるLabyrinth Of The Demon King(魔王の迷宮)』をリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam/GOG.com)/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S。ゲーム内は日本語表示に対応している。本作はさっそく多くの好評を集めている。

『Labyrinth Of The Demon King』は一人称視点のサバイバルホラーゲームである。プレイヤーは一人の足軽として、主君を陥れた「魔王」を討ち倒すために、化け物がはびこる迷宮へと単身で乗り込むことになる。封建時代の日本をイメージしたという世界は、初期のPlayStationを彷彿とさせるレトロで陰鬱なタッチで描かれる。ホラーな雰囲気ながらゲームプレイは戦闘が主体となっており、使える武器もさまざまだ。限られたリソースを駆使した、怪物たちとの命がけの戦いを味わえるだろう。

本作のゲームプレイには謎解きも存在するが、多くを占めるのは戦闘である。慣れるまではシビアなものとなっている。攻撃や回避などの動作でスタミナを消費する場面が多く、無駄な行動をとればすぐにスタミナ切れで動けなくなってしまうのだ。回避にはクールタイムがあり、クールタイム中にさらなる回避を試みると大量のスタミナを持っていかれる仕組みとなっているため乱発は不可能。敵に隙を作るための蹴りや、タイミングのシビアなパリィも存在する。うまく使えば多少は有利に戦えるだろう。

武器は刀や槍といったもののほかに、バットのような金棒、棒に石をくくりつけた原始的なハンマー、はたまた銃のようなものまで、いろいろと揃っている。それぞれに威力や速度、スタミナ消費が異なっており、アップグレード要素もある。扱う武器や戦法は、プレイヤー次第だ。

本作の世界では、社会秩序が完全に崩壊している。人々は病と飢饉で苦しみ、国中に戦火が広がっている有り様だ。さらに地上でさえ化け物どもがうろついているという。そんな中、主人公となる足軽の主君は「魔王」にそそのかされて兵をあげ、軍は主人公以外を残して全滅してしまった。こうして足軽は魔王への復讐を誓い、単身で迷宮へと乗り込むのだ。

本作を手がけたJ. R. Hudepohl氏は、ニュージーランド在住の個人デベロッパーである。日本旅行で瀬戸内海の北木島を訪れた際に、こうした世界観のインスピレーションを受けたとのこと。真冬の閑散とした時期だったために島には人影があまり見られず、そのときに感じた雰囲気と、日本神話や仏教の要素、さらに『Silent Hill』や『King’s Field』といったさまざまなゲームからの影響が融合して、本作の世界が形作られていった(DreadXP)。

そんな本作のSteamユーザーレビューは本稿執筆時点で約350件、そのうち93%が好評とする「非常に好評」のステータスを獲得している。また、PS Storeの評価も220件寄せられており、こちらも星5つのうち平均4.21という高いスコアだ。本作は、あえてレトロなグラフィックを採用したことによるおどろおどろしさや、足音やうめき声といったサウンドによるホラー演出に、重厚なバトルが組み合わさったことで生きるか死ぬかの緊張感を味わえる作品となっている。また先述した『Silent Hill』を含め、黄金期のサバイバルホラーゲームからの影響がうかがえる表現や演出も散りばめられている。そうした点から、日本語ユーザーを含めさっそく好評が集まっているようだ。


『Labyrinth Of The Demon King(魔王の迷宮)』はPC(Steam/GOG.com)/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S向けに配信中。Steamでは現在リリース記念セールを開催中で、5月28日までの期間限定で定価の20%オフとなる税込1840円で購入可能だ。その他、価格や割引率はストアによって異なるため、詳細は各ストアページを参照されたい。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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