人気ホラーゲーム『Dead Space』の元開発者、EAに『Dead Space 4』の制作を提案するも断られる。シリーズの新展開は依然不透明

サバイバルホラーゲーム『Dead Space』をかつて手がけたクリエイターらが、今年になって販売元EAに“『Dead Space 4』”の制作について提案したものの、断られていたことが明らかになった。

サバイバルホラーゲーム『Dead Space』をかつて手がけたクリエイターらが、シリーズ最新作となる『Dead Space 4』の制作について、今年になって販売元EAに提案したものの断られていたことが明らかになった。海外メディアPCGamesNなどが報じている。

『Dead Space』シリーズは、エンジニアのアイザック・クラークを主人公とする人気サバイバルホラーゲームだ。宇宙船などを舞台に、異形の怪物ネクロモーフと戦うハードコアなゲームプレイやビジュアル表現、またエンジニアらしくさまざまなツールを武器にする要素などが特徴。本シリーズは2008年に第1作目が発売され、その後ナンバリング作品としては2013年の『Dead Space 3』までリリースされている。

リメイク版『Dead Space』


続編のリリースが途絶えるなか、EAはシリーズ1作目のフルリメイク版となる『Dead Space』を2023年1月に発売し、高い評価を得た。一方で、シリーズ1作目当時に開発を率いたGlen Schofield氏は、自身のスタジオStriking Distance Studiosを設立し、同ジャンルの『The Callisto Protocol』をほぼ同時期の2022年12月にリリース。結果として、『Dead Space』シリーズの新たな展開ににわかに注目が集まることとなった。

そのGlen Schofield氏は先日11月30日、同じくオリジナル版『Dead Space』に携わったBret Robbins氏とChristopher Stone氏と共に、YouTubeチャンネルDan Allen Gamingの番組に出演。当時の開発背景などが語られるなかで、“『Dead Space 4』”についても言及された。現在Robbins氏は、Rockstar Gamesの共同設立者と新スタジオAbsurd Venturesを運営し、Stone氏は『Ready or Not』の開発元VOID InteractiveのGMを務める人物だ。また、Schofield氏は2023年9月にStriking Distance Studiosを退職している。


Schofield氏によると、同番組に出演した3人は今年、EAに対してシリーズ最新作となる『Dead Space 4』の制作について提案をしたという。いくつかのアイデアがあるとも述べており、具体的な企画提案をおこなった模様。ただEAは、現時点で同社として興味はないとして、その提案を断ったとのこと。Schofield氏は、適切な人物に提案をしたこともあり、それ以上食い下がることはしなかったそうだ。

なおSchofield氏らは、オリジナル版『Dead Space』以降のシリーズ作品には直接携わっておらず、またリメイク版『Dead Space』の開発はEA傘下のMotiveが担当した。今回EAが「興味がない」としたのが、続編開発そのものなのか、Schofield氏らに制作を託すことについてなのか、どちらを意味する発言だったのかは不明だ。ちなみにSchofield氏は、EAは“数字”を把握しているともコメント。リメイク版『Dead Space』の売れ行きを受けて、EAには続編を展開させる気運はないと同氏は受け止めたようだ。

『Dead Space』シリーズの新作に関しては、今年4月にも一部で報じられたことがあった。海外メディアBloombergは関係者の証言として、リメイク版『Dead Space』を手がけたMotiveはその開発終了後、“リメイク版『Dead Space 2』ではないシリーズ新作”に向けて取り組んでいたものの、計画は頓挫したという(関連記事)。その後、スタッフの大半は別のプロジェクトに配置されたとも報じられており、リメイク版を含め、『Dead Space』シリーズの今後の展開は不透明な状況が続いている。

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

記事本文: 6889