『スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ』の不振を受けて、開発元Rocksteadyでレイオフ実施との報道。QA部門スタッフは半分以下に


スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ』の開発元であるRocksteady Studios(以下、Rocksteady)にてレイオフが実施されたという。海外メディアEurogamerがスタッフの匿名証言を報じている。

『スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ』は、アクションADVシューティングゲームだ。今年2月にPC(Steam)およびPS5/Xbox Series X|S向けに、3月にPC(Epic Gamesストア)向けに発売された。本作は、DCコミックスのスーパーヴィランたちが主役となるアメコミ「スーサイド・スクワッド」をもとにしている。侵略してきたエイリアン「ブレイニアック」と対峙し、洗脳を受けたDCスーパーヒーローチーム「ジャスティス・リーグ」を倒すというミッションに挑むのだ。ソロプレイのほか、最大4人でのオンライン協力プレイに対応している。

本作を手がけるのは、英国・ロンドンに拠点を置くRocksteady。『バットマン:アーカム』シリーズなどの開発元として知られるスタジオだ。公式サイトによると、約250名が在籍しているという。


そんなRocksteadyにて、レイオフが実施されたことが報じられている。Eurogamerがスタッフの匿名証言として伝えるところによると、スタジオでは『スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ』の不振を受けて人員整理が実施されるという。特にQA(Quality Assurance・品質保証)部門には33人が在籍していたところ、この1か月間で半分以上がレイオフされ15人になっているとのこと。またQA部門以外のスタッフも人員整理の対象となり、このなかには育児休暇中であったスタッフも含まれているそうだ。

証言によれば、人員整理においては若手のスタッフだけでなく5年以上在籍していたメンバーも対象になったとのこと。特にQA部門では専門的な知識をもつスタッフが複数抜けることで、残されたスタッフに多くの業務がのしかかることも懸念されるという。

『スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ』については発売後、ゲームプレイやストーリーが一定の評価を受けつつも、発売直後のサーバーの不具合やリリース時点でのボリュームなどからユーザー評価で苦戦していた。また今年第1四半期の決算発表において、販売元WB Gamesを擁するWarner Bros. Discoveryの経営陣から期待外れのリリース(disappointing release)であったといったコメントも伝えられていた(GamesIndustry.biz)。本作の具体的な売上は明かされていないものの、『ホグワーツ・レガシー』が発売され大ヒットした前年同期に比べて、ゲーム部門の収益が想定を大幅に下回ることになったという。

なお『スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ』では発売後1年間は無料でコンテンツアップデートが実施されることが告知されており、シーズン制のライブサービス型で運営されている。とはいえ先述のように売上では苦戦しているとみられ、開発元であるRocksteadyでのレイオフに繋がったのかもしれない。これからのサービス展開への影響も懸念されるところで、Rocksteadyの今後も注目される。