宇宙の謎を追うSFミステリー『ステラーコード』8月15日発売へ。天才義妹と共に「とんでもない謎」に挑む、『イハナシの魔女』開発チーム新作

フラガリア(Fragaria)は7月17日、『ステラーコード』を8月15日にリリースすると発表した。本作は1980円でSteam向けにリリース予定だ。

ビジュアルノベル制作チームのフラガリア(Fragaria)は7月17日、『ステラーコード』を8月15日にリリースすると告知した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、通常価格は1980円。配信開始から8月21日までの期間、リリースセールも予定されている。

『ステラーコード』は、天才義妹と共に謎の円筒状物体や宇宙の神秘へ迫っていく、SFミステリービジュアルノベルである。本作の主人公・佐藤大地は、人工衛星を研究する大学4年生。彼は卒業論文のため、夏休みを利用して実験を進めていた。しかし10日前から、衛星との通信が失敗。山際で通信ができなくなる原因不明の異常により、実験は停滞していた。そんなある日、大地のもとへ新しくできた妹の瞳が訪ねてくる。彼女はノーベル賞確実と目される天才少女。大地と瞳は、渡米した大地の父と瞳の母が3か月前に結婚したため、兄妹となっていた。

大地は来日した瞳から助言を受けて、通信失敗の原因を探るべく大学の裏山へ行く。すると、裏山には謎の円筒状物体が落ちていた。未知の円筒状物体が発する暗号。発信元不明の警告文。ボトルを狙う何者か。大地と瞳は、円筒状物体の謎を追いかけていくうちに、地球をかけた謎解きに挑むことになる。天才義妹と共に宇宙の神秘を解き明かす、新時代のSFミステリーが繰り広げられるという。

宇宙の神秘に迫るストーリーは、インタラクティブな謎解きと共に展開される。本作は基本的にはビジュアルノベルとなっている。立ち絵やスチル、音の演出と共にストーリーを読み進めていくのだ。本作ではそうした中、プレイヤー自身が謎を解くシーンも登場。体験版の範囲内では、大地が謎と相対する際に、プレイヤーも謎に挑む構造となっている。物語上に立ちふさがる謎へ、登場人物と共にプレイヤー自身も挑むことで、ストーリーに入り込みやすくなっているのだろう。プレイ時間は6時間から7時間程度とされている。

またストアページによると、プレイヤーはとんでもない謎を解くという。どんな謎が待っているのだろうか。なお本作では、一般的なミステリーとは異なり、宇宙や理論物理に基づく謎が提示される。謎を解く鍵は、ストーリー中に提示されるため、基礎知識はなくとも大丈夫とのこと。謎解き自体についても、あくまでストーリーを楽しくするためのギミックになっているそうだ。

本作は、ビジュアルノベル制作チーム(同人ゲーム制作サークル)のフラガリアが手がけている。過去作としては、『カガミハラ/ジャスティス』をリリース。2022年にリリースされた前作『イハナシの魔女』では、記事執筆時点でSteamのユーザーレビュー629件中96%の好評を得てステータス「圧倒的に好評」を獲得。10時間で遊べる王道のボーイミーツガールとして、プレイヤーから高く評価されてきた。ケムコよりリリースされたコンソール向け移植版も含めて、『イハナシの魔女』では累計売上本数4万本を突破しているそうだ。 

本作『ステラーコード』は、2024年12月にフラガリアの新作として発表された。2025年3月に公開された体験版では、説得力のある証拠や論理と共に、宇宙の謎を追うストーリーが展開。体験版ながら多くの謎や驚き、先の気になる展開が待ち受けていた。

制作にあたっては、JAXA認定のベンチャー「天地人」が技術アドバイザーを務めている。公式X(旧Twitter)アカウントのポストによれば、本作では情報として正しいかだけでなく、シナリオにマッチするかも含めて見てもらったとのこと。技術検証では計算式を紐解き議論を重ねたといい、結果的に天文学に関する記述は多くの部分が改稿され洗練された内容となったそうだ。人工衛星や天文学に関する技術監修を経たことで、より本格的な宇宙の謎に挑めるのだろう。将来的には、ゲーム内にファクトチェックマークの表示機能追加も予定されているそうだ。

また本作の体験版では公開後、謎解きUIの刷新や導線の改善が実施。難易度調整や答えを表示する機能の追加もおこなわれている。製品版においても、体験版公開時点より幅広いプレイヤーにとって遊びやすい内容になっていることだろう。

『ステラーコード』は、PC(Steam)向けに8月15日リリース予定だ。価格は1980円。8月15日から8月21日の期間には、リリースセールも実施予定となっている。またSteamでは、体験版が配信中だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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