約500円マルチ脱出ホラー『Zort』おふざけ満載の「脱出そっちのけ交流」でじわじわ人気上昇中。怪物を横目に、バスケやボウリングで盛り上がる
デベロッパーのLonder Softwareは12月8日、サバイバルホラーゲーム『Zort』を早期アクセス配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。ゲーム内は日本語表示に対応している。本作はリリースされてさっそくプレイヤーと評価を集めており、好調な滑り出しを見せている。
『Zort』は、最大4人での協力プレイが可能なサバイバルホラーゲームだ。舞台となるのは、廃墟のような謎の施設。施設には危険なギミックや謎解き要素もあり、それらをくぐり抜けながら探索を進めていく。施設の探索を進めていくと、奇妙なクリーチャーが出現。プレイヤーはクリーチャーから逃げつつ、施設からの脱出を図るのだ。
本作に登場するクリーチャーはさまざまだ。本作のタイトルにもなっているネコの頭に赤い目が特徴的な人型クリーチャー「Zort」や、真っ黒なうさぎ頭のクリーチャー「Dexter」が施設内に潜んでおり、プレイヤーに襲いかかる。これらのクリーチャーはプレイヤーを半永久的に追いかけてくる一方、弱点も存在する。施設内をよく探索し、弱点を見つけるのも重要となるわけだ。
クリーチャーは直接的にプレイヤーを襲うものだけではない。中にはプレイヤーに寄生して攻撃するものもいれば、プレイヤーの見た目や動きを真似て登場する偽プレイヤーなども存在。クリーチャーに対しての対策を考えるだけでなく、一緒に動いている仲間が安全かどうか確かめる必要もある。
また、本作は何度もステージをリプレイできるようにランダム要素が用意されている。同じ施設内でもアイテムの位置が変わっているほか、登場するクリーチャーもランダムとなっている。何が出てくるかわからない恐怖感が、探索をさらに盛り上げてくれるかたちだ。
本作は12月8日に、早期アクセス配信が開始。配信してさっそく同時接続プレイヤーが800人を突破(SteamDB)。本作のSteamユーザーレビューでは、約270件中89%が好評の「非常に好評」ステータスを獲得。プレイヤー数、ユーザー評価共に、じわじわと盛り上がりを見せているかたちだ。
レビューでは、本作が『Lethal Company』や『Content Warning』のようなマルチ対応ホラーゲームになぞらえる声もみられる。一方で派手な色使い目立つポップなデザインや、脱出に重きを置いているところなどが持ち味として好評に繋がっているようだ。
そして、本作のさまざまな“おふざけ”要素が笑えて楽しいという声も多く見られた。施設内には、バスケットボールコートやボウリング場などさまざまなロケーションが存在。プレイヤーはそこでバスケやボウリングで遊ぶことができるほか、実際に遊ぶことができるアーケードゲームなどもあり、脱出に関係のないさまざまな遊びが楽しめる。また、ステージ内に点在するぬいぐるみを集めるコレクタブル要素や、ステージに散りばめられたイースターエッグ探しなど、ゲームの主軸とは関係ないさまざまな要素が用意されている。クリーチャーたちの襲撃に怯えつつ、これらの要素で友達たちと“おふざけ”するのが楽しいと好評を得ているかたちだ。低価格でありながらもしっかりと遊べるといった評価も寄せられている。
『Zort』を手がけるのはトルコの首都アンカラに拠点を置くゲームスタジオ、Londer Softwareだ。過去には『UNDERTALE』や、『Poppy Playtime』などを題材とするファンゲームを中心に無料で作品を公開。これらのファンゲームはマルチプレイ対応で遊ぶことができるタイトルとなっており、このようなマルチプレイゲームを制作した経験が、オリジナルタイトルである本作にも活かされているようだ。
本作の早期アクセス期間は数か月以内を想定しており、その間にさまざまなクリーチャーやマップの追加を行う予定となっている。また、配信日の翌日となる12月9日には新マップ「Yozgat」を含むアップデートが配信。これ以外にも積極的にバグ修正などのパッチを配信するなど、ハイテンポでアップデートを行っている。今後のアップデートにて、どのようなコンテンツが追加されるかも注目したい。
『Zort』はPC(Steam)向けに、早期アクセス配信中だ。リリース記念セールとして、12月15日まで、定価税込500円のところ25%オフの税込375円で販売中だ。