Steamでは、去年「売上1600万円超え」のゲームが約6000本もあった。“供給過多”への懸念の裏で、ヒットのチャンスもしっかり増える

2025年のSteamでは、年間売上10万ドル(約1600万円)を達成したゲームが約6000本存在すると報告された。

Valveは3月11日、Game Developers Conference(GDC)にてSteamの状況に関する講演をおこなった。そこでは2025年のSteamにおいて、10万ドル(約1600万円)の売上を達成したゲームが約6000本存在する、などといったデータを公開している。

Steamは、大人気FPS『Half-Life』シリーズなどを手がけるValveによって2003年から運営されている、PC向けゲームプラットフォームだ。PCゲーム市場ではトップクラスのシェアを獲得しているとみられる。インディーからAAAタイトルまで、パブリッシャー・デベロッパーやユーザーによって幅広く利用されており、PCゲーム界におけるその“独占的”ともいえる立場は確固たるものとなっている。

またGDCは1988年より毎年おこなわれているゲーム開発者会議だ。今年で40回目となり、現地時間3月9日から13日にかけて、米国カリフォルニア州サンフランシスコのモスコーニ・センターにて開催中だ。

Valve says more titles are finding success on Steam than ever before, despite concerns of over-saturation on the storefront.

Chris Kerr ➡️ GDC (@kerrblimey.bsky.social) 2026-03-10T23:40:34.805Z

ValveはGDCでSteamについて講演を実施。Game Developerの編集者、Chris Kerr氏が現地から報じるところでは、2025年のSteamでは、リリースされたゲームのうち5863本が10万ドル(約1600万円)の利益をあげたという。報じられたグラフの写真を見る限りでは、2020年から右肩上がりに“10万ドルライン”を達成したゲームの本数が増加している様子がうかがえる。2020年と比較し、実に年間2000本以上も対象となるタイトルが増加したかたちだ。なおValveでSteam事業を担当するTom Giardino氏によれば、“50万ドル/100万ドルライン”でも同様の傾向が見られるとのこと。売上が好調なタイトルの本数は、幅広い層で年々増加しているようだ。

ところでSteamでは、2014年頃からゲームリリース本数が上昇傾向にあるとみられる。SteamDBのデータでは、その年リリースされたSteamゲームの本数は、2023~2024年にかけて約4000本増加している。それまで1年ごとに1000~2000本ずつの増加となっていたことを鑑みると、2024年は「躍進」の年といえるだろう。また2025年には同年にSteamでリリースされたゲームが2万本を突破。

そうした状況下では「パイの奪い合い」も懸念されており、たとえば有力タイトルがリリースされる月には発売日をずらす戦略を取るデベロッパー/パブリッシャーも見られるなど、「市場の飽和」への懸念も寄せられていた(関連記事)。

先述の通りSteam向けにリリースされるゲームは年々増加傾向にあり、Giardino氏も、そうした市場の飽和についての懸念は認めている。とはいえ同氏はヒットタイトル本数が上昇したことを「開発者にとって朗報」と示唆している。なおSteamの同時接続ユーザー数も増加しており、今年1月には過去最高となる4200万人の大台を突破したことも話題となった(関連記事)。今回示されたSteamのデータも踏まえると、タイトル本数の増加にともなってSteamの市場も拡大しており、開発者の成功の機会もまた増加しつつあるといえるのかもしれない。

ちなみにSteam側が開発者に向けたサポートとしては、パーソナライズの最適化により、「Daily Deal」やセールにより露出できるような調整もおこなわれているとのこと。肥大していくPCゲーム市場において、Steamをとりまく動向は業界関係者にとっては注目される部分でもあり、その好調度合いが伝えられたかたちだ。

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Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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