Valveがかつて開発中止した宇宙海賊ゲーム『Stars of Blood』、今になって再び注目集める。巨大生物や高度機械化都市など、壮大美麗コンセプトアート

Valveがかつて手がけ、制作中止となった『Stars of Blood』のコンセプトアートが、今再び注目を集めている。

Valveがかつて開発を手がけており、その後制作中止となった『Stars of Blood』のコンセプトアートが注目を集めている。コンセプトアートの公開自体は過去におこなわれていたが、今回SNS上で改めて共有され、改めて話題となっているようだ。

Valveは、PCゲームプラットフォームSteamの運営元企業だ。Steamについては現在ピーク時で4000万人を超える同時接続ユーザー数を記録しており、PCゲーム市場ではトップクラスのシェアを獲得しているといえる。一方でゲームの開発や販売をおこなう企業でもあり、1998年にValve初作品にしてFPSゲームの金字塔ともいわれる『Half-Life』をリリース。その後も『Left 4 Dead』シリーズや『Portal』シリーズ、『カウンターストライク』シリーズや『Dota 2』など、人気作品を数々手がけていることでも知られる。

そんなValveを率いるGabe Newell氏は、かつて『Stars of Blood』という社内プロジェクトを手がけていたと過去に明かしている。宇宙海賊をテーマとした作品だったという。

今回、そんな『Stars of Blood』のコンセプトアートがSNS上で共有され、注目を集めている。巨大な生物とみられるオブジェクトや、星の上空に位置する宇宙船、高度に機械化されたと思しき大都市といった景色が描かれており、『Stars of Blood』の壮大さを感じさせるものとなっている。同作のコンセプトアートを取り上げた投稿には、宇宙を舞台にした壮大な作品が制作中止となったことを惜しむ声や、コンセプトアートの美しさを評価する声が多く寄せられている。

ところで、Gabe氏の発言によれば、『Stars of Blood』は2012年時点ですでに制作が取りやめられていた作品だ(engadget)。同作の関連資料は、Valveの資料をまとめる有志サイト「valvearchive.com」にまとめられており、2019年頃からコンセプトアート自体は公開されていたようだ。コンセプトアートとしては上述の風景などのほか、登場キャラやクリーチャー、宇宙船デザインなどが存在している。

過去には、比較的マイナーなゲームや制作が中止になったゲームを中心に紹介するXアカウント「Obscure Game Aesthetics」によって『Stars of Blood』のコンセプトアートが取り上げられていた。その際にも同作はワクワクする興味深い作品として評価されており、同作コンセプトアートの人気の高さがうかがえる。

今回もそうした過去の例と同様に、SNS上で『Stars of Blood』のコンセプトアートが共有され、改めて注目を集めているかたち。2021年に話題となってから4年が経過しており、Valveからももちろん続報などが伝えられていないことから、同作の存在を知らなかったユーザーも一定数居るものと見られ、埋もれた作品の“新発見”として話題を集めているのだろう。

また、Valveが手がけるゲームタイトルは大作や高評価作品が多く、近年では新作MOBAシューター『Deadlock』を手がけることでも知られている。とはいえ、Valve作品の数自体は決して多くはない。そんなマイペースに作品を手がけるValveによる壮大なテーマの作品ということもあり、今でも壮大な「完全新作」を待ち望むユーザーは多いのかもしれない。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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