“実在の部屋”に潜む妖怪探しゲーム『幽限会社わらし不動産』Steamにてお披露目。家具や日用品への「擬態」を見抜く、現代の新米座敷わらし研修

インディゲームスタジオのStudio非は9月24日、『幽限会社わらし不動産』のSteamストアページを公開した。

インディゲームスタジオのStudio非は9月24日、『幽限会社わらし不動産』のSteamストアページを公開した。同作はPC(Steam)向けに2025年12月リリース予定。ストアページにあわせて、ティザー映像なども公開されている。

『幽限会社わらし不動産』は、新米座敷わらしが取り憑く物件を探すために研修を受ける、実際の東京の部屋をスキャンして作られた実験的な探索ゲームである。本作の主人公は、座敷わらしになったばかりの人物だ。新米座敷わらしの彼女は、ある日取り憑く物件を探そうと不思議な不動産屋「わらし不動産」を訪れる。しかし物件を紹介するには、座敷わらしとしての実力が必要であった。

新米座敷わらしは、不動産屋オーナーにしてベテラン座敷わらしの座敷BBAから研修を受けることになる。座敷BBAによると、百鬼百様の世界において、座敷わらしにできることはたかが知れている。それでも座敷わらしは特別人間に近い存在であるため、彼らのことをよく理解しなくてはならないのだという。新米座敷わらしは研修を通して、不思議な不動産の謎や自身の過去へ迫っていく。現代の妖怪の世界が描かれるようだ。

新米座敷わらしは、自身の記憶から再現された部屋などで研修や試験を受けるようだ。部屋には、数匹の物化(モノバケ)が潜んでいるという。本作における物化とは、家具や日用品に擬態して部屋に住み憑く下級霊とされている。プレイヤーは部屋を探索して、日用品に擬態した妖怪や疫病神を見つけ出す。部屋の探索によってさまざまな試験を乗り越え、座敷わらしの研修をこなしていくのだ。本作では東京にある実際の部屋をスキャンしたデータが用いられている。現代社会のリアルな情景も本作の特徴といえるだろう。

本作は、後藤有介氏によるインディゲームスタジオStudio非が手がけている。過去作としては、ライブ配信をテーマとした『P.I.』を2024年12月にリリース。前作『親切()な駅』では、記事執筆時点でSteamのユーザーレビュー15件中93%の好評率を獲得している。前作は、駅の案内サインのデザインにおける“親切さ”と“分かりにくさ”に着目した作品であり、実験的なテーマのゲームが制作されてきた。本作『幽限会社わらし不動産』は、そんなStudio非の新作となるわけだ。なお本作は一般向けには9月27日より開催される「東京ゲームショウ2025」にて、「SELECTED INDIE80」の1作として出展中となっている。

『幽限会社わらし不動産』は、PC(Steam)向けに2025年末リリース予定だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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