『スプラトゥーン3』にて、Nintendo Switch 2でのみ発生する“イカロールの怪しい挙動”が見つかる。思ったより影響大きめ
現在『スプラトゥーン3』をNintendo Switch 2でプレイしたときに発生する原因不明のバグがユーザーによって報告され話題を呼んでいる。

任天堂は6月5日、Nintendo Switch 2を発売した。Nintendo Switch 2では、Nintendo Switch向けゲームソフトの大半が動作するという特徴があるが、現在『スプラトゥーン3』をNintendo Switch 2でプレイしたときに発生する原因不明のバグがユーザーによって報告され話題を呼んでいる。
『スプラトゥーン3』は、任天堂が手がける『スプラトゥーン』シリーズの最新作。「ヒト」と「イカ」の2つの姿を切り替えながら、フィールドをインクで塗って戦う4対4の対戦ゲームだ。塗った面積を競う「ナワバリバトル」のほか、4つのルールで激しくぶつかり合う「ガチバトル」などが存在する。昨年9月におこなわれた「グランドフェスティバル」の閉幕をもって、定期的なコンテンツ追加にまつわるアップデートは終了となった。

6月5日、ついにNintendo Switch 2が発売され、さっそく『マリオカート ワールド』などのローンチタイトルが多くのユーザーに遊ばれているようだ。一方で、同機は大半のNintendo Switch向けソフトが動作する高い互換性をもち、既存のタイトルにおいてもNintendo Switch 2による性能向上の恩恵が得られるとして注目を集めている。なかには起動時間が1分近く短縮されるソフトの存在も明らかとなった(関連記事)。
そんな中、『スプラトゥーン3』をNintendo Switch 2でプレイしたときにのみ起こるというとあるバグがユーザーにより報告され話題を呼んでいる。OatmealDome氏がXに投稿したポストによると、Nintendo Switch 2では地面の状況によらず「イカロール」ができてしまうのだという。イカロールは本作にて新たに登場した新要素。イカダッシュ中に進行方向の逆にスティックを入れながらジャンプすることで、急転換をおこなうアクションだ。イカロールは本来、味方インクの上でしかおこなうことができない。それにもかかわらず、なぜか敵インクに塗られた地面やインクに塗られていない地面の上でもイカロールできてしまうようだ。
ところで、このイカロールのバグはプレイヤーの間でかなり深刻に受け止められている。というのも、イカロールをおこなった際にはダメージを防ぐアーマーが付与され、スプラッシュボムの爆風などを近距離で受けたとしても耐えることができる。どこでもイカロールを出すことができるとなれば、単に移動や回避が強化されるだけでなく、戦闘をかなり有利に進めることができてしまうわけだ。不具合であるだけでなく、特定のハードでのみ再現されることから、平等性の点でも問題視されているわけだ。

この謎の現象について、ユーザーの間ではさまざまな考察がおこなわれている。処理性能やキー入力の認識速度が上がったことにより、キャラクターの速度やインク判定の検出が従来と異なるタイミングでおこわれてしまっているのではないかとの指摘が散見される。また、高所から落ちることにより塗りが発生するという珍現象も今回同時に報告されており、これによって見えない味方インクの判定が一時的に出てしまっているのではないかとする推察も。原因については定かではないが、ハードウェアのスペック差がなんらかの影響を及ぼしている可能性はありそうだ。

なお、任天堂が発表しているNintendo Switch 2とNintendo Switchの互換性に関するデータによると、6月5日時点で『スプラトゥーン3』は動作に問題のあるソフトとしては挙げられていない。ただし、グラフ中で青く示されたソフト群には、軽微な挙動差があるタイトルや対応方針に目途がたったタイトルなども含むとされている。任天堂はNintendo Switch 2の発売前日となる6月4日、『ゼルダの伝説』シリーズ作品や『ゼノブレイド3』をはじめとする複数の任天堂タイトルに対して更新データを配信しており、『スプラトゥーン3』向けにも近日中に更新データが配布される可能性はあるだろう。バグが早期に修正されることに期待したい。
『スプラトゥーン3』はNintendo Switch向けに発売中。