告白お断りサバイバー系ゲーム『ごめんなサバイバー』、“開発元想定の45倍”の売れ行き。しかし「本来より安く」価格設定しちゃう痛恨ミス
Takenoko Gamesは『ごめんなサバイバー』について、1000本の売上を突破したと発表。本作はサバイバー系とアドベンチャーゲームが融合した作品で、開発元の想定より大きく売れるスタートを切っている。

クリエイターのえば氏は5月20日、同氏が所属するTakenoko Gamesが手がけた『ごめんなサバイバー』について、1000本の売上を突破したと発表。本作は5月16日にSteamに向けてリリースされたタイトルだ。えば氏いわく、開発陣が想定していた売り上げ予想を大きく超えたのだという。
『ごめんなサバイバー』はローグライト要素のある見下ろし視点アクションゲーム、いわゆる“サバイバー系”のアクションと、アドベンチャーゲームが融合したゲームだ。『Vampire Survivors』からゲームプレイの着想を得たとしている。対応プラットフォームはPC(Steam)。
主人公の一途野誠(いちずのまこと)はある日、突如モテモテとなり、女の子に告白され、追いかけまわされる。しかし誠には「透羽雪沙」という意中の人がいるため、すべての告白を断ることとなる。押し寄せる女の子たちの告白を断り続け、時間経過で登場するボスからの告白を断ればステージクリアだ。

バトルパートでは女の子がお金やプレゼントボックスを落とすことがある。プレゼントボックスは拾得することでアイテムを入手可能。また告白を断り続けレベルアップした際にも、お金と交換するかたちでアイテムを入手したり、ステータスを向上させたりすることができる。入手できるものとしては、移動速度を上げる「しゅんそく」や与ダメージを上げる「龍の剣」などのほか、飛ばして攻撃する「汗」、投げて攻撃する「美少女フィギュア」などが存在している。そうしてビルドを組んでいき、あの手この手で、誠に告白する女の子を退け続けるわけだ。
また大量のヒロインからの告白を断り切ったのちには、会話がメインのストーリーパートが展開される。ヒロインたちとのやり取りや、誠と雪沙の関係の行方などが描かれていく。
そんな本作が1000本の売上を達成したという。本作を手がけるTakenoko Gamesは5月20日、5月16日からのリリース4日で売上が1000本を突破したことを報告。開発陣としては、半年で1000本販売を予定していたとのこと。単純計算で想定の“約45倍”の早さで売れ行きが伸びたようだ。
本作はSteamユーザーレビューにて22件中77%が好評とする「やや好評」ステータスを獲得。いわゆる“サバイバー系”のゲームプレイと学園ラブコメという異色の組み合わせながら、意外にも展開されるストーリーとの親和性を感じられる点は本作の特徴。また本作は主人公のみならず、中ボスのヒロインなどにもボイスが付いており、ヒロインの可愛さも魅力だ。そのほか先述のように「汗」「美少女フィギュア」などの攻撃手段や、ショップにおけるやり取りも含め、全体的にユーモラスに仕上げられている。そうした持ち味から、サバイバー系作品のファンからの好評が集まっているほか、雰囲気も高く評価されている。
一方で当初はランの途中で力尽きると、永続強化のためのお金を全額失ってしまうといった仕様のほか、敵の挙動、処理落ちといった各種不具合などが指摘されていた。ゲームオーバー時の仕様やボスが出現しない不具合などはすでにアップデートにて修正されており、今後もフィードバックをもとに調整や修正をおこなっていくとしている。

本作を手がけるTakenoko Gamesはえば氏、takenoko.Jr氏、箸屋K氏の3人によるインディーゲームスタジオで、デザイナー専門学校に通っていた時期からのメンバーだという。「自分達でつくったゲームを世界中に発信したい」という思いでスタジオを立ち上げ、同スタジオにとって初めての作品として本作を開発。想定以上の売れ行きを見せているようで、デビュー作がさっそく軌道に乗ったかたちだろう。Steamではサバイバー系ジャンルの競合作品はさまざまあるものの、一風変わったアイデアや作り込みが功を奏したのかもしれない。
『ごめんなサバイバー』はPC(Steam)向けに配信中。なおリリース記念セールとして5月31日まで定価の30%オフとなる税込245円で購入可能だ。ただし、この通常価格350円は「設定ミス」とのことで、セール終了後に通常価格が450円に修正されることが予告されている。