“手描きで5年以上かかった”鉛筆画ネコ鉄道ゲーム『Short Trip』Steam版12月11日リリースへ。路面電車でのんびり田舎を走り、お客を運ぶ
パブリッシャーの2pt Interactiveは11月27日、横スクロールアドベンチャー『Short Trip』Steam版を12月11日にリリースすると発表した。本作はブラウザ向けに無料公開されており、Steam版では新要素が実装される。
『Short Trip』は鉛筆で手書きされた世界を舞台とした横スクロール型の鉄道ゲームだ。プレイヤーは猫の運転手として、自然あふれる村を走る路面電車を操縦する。駅から駅へ移動し、猫のお客さんを運んでいくのだ。
ゲームでの基本操作としては、左右の矢印キーを使って路面電車を運転し、各駅に停車。駅にて猫のお客さんを乗せ、次の駅へ移動する。本作には時間制限や、スピード制限、駅に絶対に止まらないといけないなどの制限はなく、自由に電車を操縦する事が可能。鉛筆で描かれた美しい田舎道を自分の思うように走ることができるかたちだ。
鉛筆で描かれた世界では、駅や自然だけでなく、教会や住居、石橋などさまざまなロケーションを見ることができる。そういったロケーションは緻密に描き込まれた陰影も細かくついており、鉛筆画らしい繊細なタッチの景色を楽しむことができる。また、駅の周辺には村や町があり、猫の住民が生活している様子が伺える。路面電車をはじめ、水車や風車、風に揺れる木々など、道中はところどころアニメーションになっており、生きた鉛筆画の世界を楽しむことができるのだ。
『Short Trip』はもともと、製作者であるAlexander Perrin氏の個人サイトにて無料公開されている作品。Perrin氏はオーストラリア在住のアーティスト。また、インディーゲーム製作者として、デジタルアーティストのJoshua Tatangelo氏と2pt Interactiveを設立。過去には、ホッピングに乗った猫が冒険するiOS向けプラットフォーマー『Pogocat』や、宇宙の無重力空間にてさまざまな仕事をこなす宇宙飛行士アクション『Heavenly Bodies』などをリリースしている。
本作に対してPerrin氏は、ゴールを目指すゲームというより、ゴールのないインタラクティブなアートであると語っている。また、Perrin氏は鉛筆で手書きされた世界を作るのに5年もの歳月を有したと語っており、Steam版リリースに向けて作られたトレイラーでは、建物や電車のデザインアートが公開。細かなディティールにいたるまで、同氏のこだわりが見えた作品となっている。
本作のSteam版では、無料公開されているWeb版の全コンテンツが含まれている。また、PCの時計と統合して路面電車の時刻表を制作。それに応じて駅から駅へ移動し、スコアを稼ぐ「スケジュールモード」も新たに追加しているようだ。また、本作のWeb版は本稿執筆現在もPerrin氏の個人サイトにて無料でプレイすることができる。気になった方はぜひ遊んでみてほしい。
『Short Trip』はPC(Steam)向けに、12月11日リリース予定だ。