国内ベテラン開発者手がける『ブラックフィンガージェット』、なんとアラブ系スタジオとタッグ開発へ。アラブの“熱烈ゲームオタク”が資金難の「救世主」になり開発継続
パブリッシャーのRed Dunes Gamesは7月8日、KOHACHI STUDIOとパートナーシップを締結したことを発表した。KOHACHI STUDIOが手がける『Black Finger JET(ブラックフィンガージェット)』は、Red Dunes Gamesと共同開発(co-developing)というかたちで開発が進められていくようだ。
『ブラックフィンガージェット』は横スクロールで繰り広げられる、アクションシューティングゲームだ。対応プラットフォームはPC(Steam)。プレイヤーはハンドガンやマシンガン、ショットガンなどの武器を使い分け、敵を倒しつつ進む。ときには巨大な敵マシンも相手にしつつ、「悪魔の指」の奪取を目指すのだ。
そんな本作の開発を手がけるのはKOHACHI STUDIO。SNKプレイモア(現SNK)に在籍していた石黒しなの氏が代表を務めており、『メタルスラッグ』シリーズや『R-TYPE』シリーズなどといった人気作に携わってきたスタッフが集っている。
『ブラックフィンガージェット』はそんな同スタジオの初開発作品として2023年5月に発表され、「TOKYO GAME SHOW 2023」にも出展。『メタルスラッグ』を手がけたスタッフによる、完全新作の横スクロールアクションシューティングゲームということで、多くの注目を集めていた。
しかしながら開発において、KOHACHI STUDIOは資金難に見舞われたという。メインアーティストを務めるakio氏によれば、一時はプロジェクトの断念すら見えていたようだ。そこにパブリッシャーとして名乗りをあげたのが、アラブ首長国連邦のアブダビに拠点を置くゲームスタジオ、Red Dunes Gamesだったそうだ。akio氏はRed Dunes Gamesが提示した条件を「信じられない条件」と表現しており、潤沢な支援がおこなわれたものとうかがえる。
KOHACHI STUDIO は、Red Dunes Gamesとともに今回のパートナーシップ締結に関する声明を発表している。Red Dunes GamesのCEOを務めるSultan Darmaki氏は、熱烈なゲームオタク(a passionate gaming enthusiast)であり、KOHACHI STUDIOのスタッフが過去に手がけた作品を高く評価していたようだ。好きな作品に携わったクリエイターが集っていることもあり、今回の支援に繋がったのかもしれない。akio氏はSultan氏をスタジオの「救世主」としている。
なお『ブラックフィンガージェット』は今年9月26日より幕張メッセで開催される「TOKYO GAME SHOW 2024」にも出展予定だ。ブースでは本作を体験できるそうなので、興味のある人は一般公開日の9月28日、9月29日に会場に向かってみるのもいいだろう。
『Black Finger JET(ブラックフィンガージェット)』はPC(Steam)向けに開発中だ。