中世風自由サンドボックスRPG『歴史の終わり』12月10日早期アクセス配信へ。崩壊の迫るファンタジー世界での過ごし方はプレイヤー次第

トライシステムによるインディーゲームレーベルWorldMapは11月4日、『歴史の終わり』の早期アクセス配信を12月10日に開始すると告知した。

トライシステムによるインディーゲームレーベルWorldMapは11月4日、『歴史の終わり』の早期アクセス配信を12月10日に開始すると告知した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、価格は税込2800円。すでに配信中の体験版からアップデートをおこなった上で、早期アクセスが開始されるそうだ。

『歴史の終わり』は、広大な中世風の世界を自由に生きる、サンドボックス型のストラテジーRPGである。本作の舞台には、かつて比類なき繁栄を誇る大帝国が存在した。人々の知恵は結晶となり、科学技術が巨大な白亜の塔へ刻まれた。飢餓や争いはなく、豊かさを分け合い、皇帝は善政を敷いていたのだという。しかし時が経ち、長き争いの果てに神聖ルシュ帝国が成立。それから900年後、腐敗と弾圧にまみれたルシュ帝国は大陸の中原を支配していたが、西方では軍事力重視のエルデライン王国が独立し、東方への支配も名ばかりとなっていた。本作の主人公は、ある日育ての親のもとを離れて、無名の浪人としてそんな世界を旅していく。NPCたちの思惑が絡み合う崩壊しつつある世界で自由に過ごす、ファンタジー世界での旅が繰り広げられる。

本作でプレイヤーは、多数のNPCが暮らすファンタジー世界で、自由に振る舞っていく。ゲーム開始時には、ランダムな能力値や名前によって、主人公の方向性を決められる。開始後は王や領主を目指してもいいし、騎士や交易商、盗賊となってもいい。プレイヤーの選択によって、自由に主人公の運命を形作っていくのだ。ただし本作では憎悪と分断が高まることで、世界が崩壊へ向かっている。主人公には世界の崩壊を止める使命が課せられており、すべての行動には結果がともなうため、影響を注意深く観察する必要があるそうだ。

本作の世界には、巨大な白亜の塔オベリスクが存在し、無限ともいえる世界の知識をもっている。世界にはオベリスクの謎を解くための断片も存在しているそうだ。本作では、世界の崩壊を止めるべく奮闘したり、オベリスクの謎を追いかけたり、あるいは自由に過ごしたりなど、中世風世界での歴史が待ち受けているのだろう。要素として、一部人物がワールドシードによってランダム生成される。NPCたちはプレイヤーがいなくとも生きていくといい、主人公が関わることで彼らの人生に波紋が広がる。NPCたちの辿る人生も見られるのだろう。

本作は、個人開発者の畳部屋(榊原寛)氏が手がけている。過去作としては、『NOSTALGIC TRAIN』『FARAWAY TRAIN 最涯(さいはて)の列車』をリリース。環境アーティストとして、『サイバーパンク2077』などの開発にも参加してきた。

本作『歴史の終わり』については、10月にゲーム開始からの2年間がプレイできる体験版が公開されている。12月の早期アクセス配信時には、同体験版で集まった多数フィードバックを経て、ブラッシュアップがおこなわれているという。具体的には戦闘の操作感やテンポの改善、ダイアログ処理を中心としたUIの改善、ゲームバランスの調整などが実施。新仕様として、ゲーム初期からのサンドボックスモード解放や、独立勢力での建国ルート、NPCとのロマンスといった仕様も追加されているという。

また早期アクセス配信後も、コミュニティのフィードバックを中止しながらアップデートを重ねていくとのこと。UIの大幅アップデートや、コントローラー対応なども含めて、正式リリースへ向けて開発が続けられていくそうだ。なお畳部屋氏のポストによると、本作は『太閤立志伝』シリーズや『Mount & Blade』といった武将プレイものの影響が大きいという。一方でプレイ体験は『RimWorld』などに近いものを目指しており、NPCたちの人生のドラマが描かれるそうだ。

『歴史の終わり』は、PC(Steam)向けに12月10日リリース予定だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

記事本文: 3085