男性ペアの愛憎劇探索ホラー『さいはて駅』Steamでリリース直後から大反響。“依存度”で変わっていく、愛憎入り乱れるブロマンス物語
びぶ氏は3月7日、『さいはて駅』をPC
向けにリリースした。本作はゲーム本体が無料で、投げ銭にて支援できる方式だ。愛憎ブロマンス・探索ホラーアドベンチャーゲームである本作は、リリースから圧倒的な人気を博している。

イラストレーター兼ゲーム開発者のびぶ氏は3月7日、『さいはて駅』をリリースした。本作はゲーム本体が無料で配布されており、投げ銭にて支援できる方式だ。対応プラットフォームはPC(Steam/BOOTH/itch.io/DLsite/PLiCy)、ゲーム内は日本語表示に対応している。
『さいはて駅』は愛憎ブロマンス探索ホラーアドベンチャーゲームと銘打たれた作品だ。何をやってもダメで自信がなく卑屈なサラリーマン春夏冬(アキナシ)ハルと、同じ部署に務める優秀な同僚である立浪シオンの2人は、「さいはて駅」という奇妙な場所に閉じ込められ、無事の生還を目指すこととなる。ゲーム中では生還を目指す2人の男性の共依存や倒錯的な愛情が描かれていく。
ゲームシステムは2Dのマップ探索型アドベンチャーをベースとしており、謎解きやアクションが存在する。一部には追いかけられるチェイス要素や、時間制限要素も存在しているが、事前にセーブしていなくてもその場でやり直しが可能だ。また、公式Webサイトによれば突然びっくりさせるジャンプスケア要素はないとのことなので、ホラーが苦手ながらストーリーやキャラクターが気になる場合でも「それなりに」安心してプレイできるようだ。

また、プレイヤーの行動によって「依存度」という数値が変動し、その大小に応じてストーリーが変化するマルチエンディング形式となっている。エンディングは4種類あるため、「依存度」により2人の関係性にどのような違いが生じるのか、繰り返し味わえる作品となっている。

本作は2024年5月に日本語版がBOOTHをはじめとした複数のプラットフォームで公開されたが、言語の壁があるにも関わらず反響は海外にも及んだ(関連記事)。その反響に応えるべく、びぶ氏は6月に各国語へのローカライズのためクラウドファンディングを募り、目標額200万円のところ約270万円の調達に成功。当初の計画では英語・繁体字・韓国語に対応予定だったようだが、Steamでリリースされた時点ではタイ語・ベトナム語・ポルトガル語・ロシア語にまで対応している。
そんな本作のSteamユーザーレビューは本稿執筆時点で150件を超え、そのうち99%が好評とする「非常に好評」のステータスを獲得している。レビューの言語も英語、中国語、ロシア語、ポルトガル語など多種多様で、全世界のプレイヤーに熱狂が広がっている様子だ。

ちなみにゲーム本編が無料公開である理由は「よりたくさんの方にこの2人に狂っていただきたい」というびぶ氏の思いによるとのこと。先のクラウドファンディングも目標額に到達せずともプロジェクトを進行するAll-in方式で行われていた。その情熱がいかに強く激しいものかがうかがえる。
なお本作についてはゲーム本編は無料だがグッズが豊富で、Steamにもある『さいはて駅-公式設定資料集・アートワーク』のほかにも、BOOTHの各種グッズ、LINEスタンプなどが幅広く展開されている。気になる人は公式サイトをチェックしてみると良いだろう。『さいはて駅-公式設定資料集・アートワーク』は現在リリース記念セールを開催中で、3月22日まで定価の30%オフの税込2100円で購入可能だ。また、『さいはて駅』の追加コンテンツとして『さいはて駅 -黄昏電鐵-』も2025年にリリースが予定されている。
本作は、愛憎入り混じったストーリーが評価されているだけでなく、さまざまなグッズが手厚く展開されている。そうした背景もあり、どっぷりと2人のキャラクターや世界に浸る、いわゆる「沼にハマる」人も多くいるようだ。本編は無料であるため気軽に足を踏み入れ、びぶ氏の言うところである「2人に狂って」みるのも良いだろう。

『さいはて駅』はPC(Steam/BOOTH/itch.io/DLsite/PLiCy)向けに配信中。ゲーム本体は無料で入手でき、投げ銭を支払うことも可能だ。ゲーム内は日本語表示に対応している。