“ゆっくり実況機能付き”レトロコマンドバトルRPG『アルティエクエスト』配信開始。ファミコン風懐かしRPGに、なぜかbiimシステムの実況解説がついてくる
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Gotcha Gotcha Gamesは2月20日、『ツクールシリーズ アルティエクエスト(以下アルティエクエスト)』を配信開始した。対応プラットフォームはNintendo Switch/PC(Steam)で、価格は税込1500円。biimシステム風のUIやゆっくり実況機能については、オン/オフが可能となっている。
『アルティエクエスト』は、勇者を追って旅に出るレトロ風RPGにRTA動画風のゆっくり実況を搭載した、ゆっくり実況付きロールプレイングゲームである。本作の舞台となるファンタジー世界ではある時、封印されていた魔王が復活してしまう。王命を受けた勇者ランディーは、事態を解決するべく旅へ出発。新たな勇者と魔王の戦いが幕を開けようとしていた。
一方、主人公の女剣士アルティエは、一緒に修行をしているエルとピノと共に、勇者の出征式典を見にやってきていた。本作ではそんな3人の少女が、勇者を追いかけて冒険の旅へ出発。勇者ではない少女たちの冒険が繰り広げられる。少女たちの旅は、古典的なターン制コマンドバトルRPGとして展開される。レトロ風のドット絵によって描かれたフィールドやキャラクター、UIなども含めて、ファミコン作品のような雰囲気も特徴だろう。
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また本作ではそんなレトロ風のゲームプレイが、biimシステム風のUIによるゆっくり実況解説によって彩られている。デフォルトの設定では、レトロなゲーム画面を左上に寄せて、右下にゆっくり実況用の字幕ウィンドウや攻略情報用の枠を配置。スタートの掛け声や名前を決定する流れといったお約束を挟みつつ、開発の事情や詳細な攻略ヒントなどが字幕とゆっくりの音声を中心に展開されていく。お馴染みの画面レイアウトや音声などによって、レトロ風のゲームがRTA動画風に仕立て上げられているのだ。
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biimシステムとは、動画投稿者biim氏によるRTA動画に端を発して呼ばれるようになった、ゲーム画面を左上に置く画面レイアウトだ。RTA動画などでは同氏へのリスペクトを込めてか、定番の流れなども含めて、biimシステムが採用されている例がある。本作でも、ニコニコ動画などで根強い人気のあるグローバルなネタに寄せたボイス、定番の流れなどが用いられている。敵の詳細なステータス情報や開発者による解説もあわせて、biim氏リスペクトのゆっくり実況が、レトロ風のゲームを一味変わった体験にしてくれるのだろう。
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なおRTA実況配信をモチーフとした『BearRunner Any% RTA』や、biimシステム風のレイアウトまで用いた『ハイテンダンジョンRTA』など、RTAに影響を受けた作品はほかにも登場している。本作ではRTA実況配信だけでなく、biimシステムとその文化、ゆっくり実況まで取り入れている点は珍しいといえるだろう。ちなみにbiimシステム風のUIやゆっくり実況機能を設定からオフにすれば、通常のRPGとしてプレイできる。
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本作は、ゲーム開発サークルである無限会社RETSUZANが手がけている。長年活動を続けており、直近では「アクションゲームツクールMV」を用いた、レトロゲーム風の作品群「GAME BUDDY」シリーズなどを制作してきた。
本作『アルティエクエスト』では、「アクションゲームツクールMV」を用いて、ファミコン時代を彷彿させるレトロなRPGを目指したとのこと。当時のゲームに近づけるべく、高いエンカウント率やダメージ計算、バランスまで当時のテイストが再現されているそうだ。
『アルティエクエスト』は、Nintendo Switch/PC(Steam)向けに、税込1500円で配信中だ。