『リーグ・オブ・レジェンド』個人練習のためのサンドボックスモードを導入予定

『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』を開発運営するRiot Games(日本法人はライアットゲームス)は10月15日、個人練習に特化したゲームモードとして「トレーニングツール」の導入計画を発表した。

『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』を開発運営するRiot Games(日本法人はライアットゲームス)は10月15日、個人練習に特化したゲームモードとして「トレーニングツール」の導入計画を発表した。先日発表されたリプレイ機能の追加と合わせ、多くのユーザーが待望していた練習環境の実現が大きく近づいた。

発表によれば、トレーニングツールはプレイヤーが特定チャンピオンの基本的な操作挙動に慣れることを目的としたゲームモードとして制作中。トレーニングツールに搭載予定の特殊なオプションとして、「無限のゴールド」「クールダウンのリセット」「チャンピオンレベルの固定」「ミニオン出撃の停止」の4つが現在公開されている。

「無限のゴールド」があれば、どんなに高価なアイテムでもすぐに買うことができる。高価で強力なアイテムを取り入れたビルドを簡単に試すことが可能になるはずだ。「クールダウンのリセット」は、スキルやサモナースペルなどに存在するクールダウン時間を任意リセットできる仕様と推測される。サモナースペルやチャンピオンのアルティメットスキルはクールダウン時間が非常に長く設定されているため、乱発することができないのがネックだ。しかしこのモードでならクールダウンをリセットし、使い所の難しい強力な能力の反復練習を行うことができるだろう。「チャンピオンレベルの固定」は、チャンピオンのステータスを固定できるということだ。ある時点のレベルでの、ダメージ量などの感覚をつかむためのモードとして使えるだろう。「ミニオン出撃の停止」は、本来は常にミニオンが存在するレーン上で、ミニオンを気にしないスキルの練習や、複数のプレイヤー同士でミニオンが関わらない戦闘練習が可能になる機能となるはずだ。

このようないわゆる「サンドボックスモード」は、以前から多くのユーザーから実装希望が出ていたもの。現状での個人練習は「カスタムゲーム」で行うことができるが、このモードではAIが操作する敵チャンピオンの種別と数を指定できるのみで、その他の要素をカスタマイズすることは一切できない。限られた操作の反復練習をしたいユーザーにとっては不満の種だった。

また、かつて公開されていたエイプリルフールの特殊ゲームモード「ウルトラ・ラピッド・ファイア」は、チャンピオンスキルの消費リソースが0に設定され、クールダウンも80%短縮されている「超ハイスピード展開、普通ではありえない無茶な試合」を体験できるお遊びゲームモードとして2014年4月に実装された。この際にユーザーから「こういったパラメーター設定がゲームモードごとに可能なら、個人練習のためのサンドボックスモードを実装してほしい」という希望が出るようになったという経緯がある。サンドボックスモードの希望はその後もたびたび話題になったものの、Riot社員からは「サンドボックスモードの実装予定はない」としばしばコメントが出ていた。

前言を翻しての実装告知に、英語コミュニティのユーザーたちは「先月以来、コミュニティが期待しながらも実現しないとずっと言われてきていたミームが全て覆された」と大はしゃぎ。ふざけ合いにRiot社員たちも加わるお祭り騒ぎに発展している。一方で「サンドバッグにできる棒立ちチャンピオンを設置できるようにしてほしい」「格闘ゲームのような細かな動作設定のできる敵チャンピオンbotが欲しい」「自由に配置できるミニオンが欲しい」など、公式フォーラムには真面目な要望も書き込まれ始めた。

トレーニングツールのプロトタイプ開発は始まったばかりであり、11月より始まるプレシーズンの間も作業を続けるとのこと。実装が近づけば、細かな仕様なども徐々に発表されていくと思われる。個人練習ツールの実装により、初心者も特定チャンピオンの練習がしやすい環境が整えられるだろう。今後の情報更新を楽しみにしたい。

Sawako Yamaguchi
Sawako Yamaguchi

雑食性のライトゲーマー。幼少の頃からテレビゲームに親しむが、プレイの腕前は下の下。一時期国内外のTRPGに親しんでいたこともあり、あらゆるゲームは人を楽しませるだけでなく、そのものが出発点となって人と人を結びつけ、新しい物語を作る力を持っていると信じている。2012年から始めた『League of Legends』について、個人ブログやTwitterにて日本語で情報発信を続けている。

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