人気ネズミ国家運営シム『Ratopia』正式リリース。法整備&徴税でかしこく統治して地底開拓、ただし「アメと鞭」をミスると暴動
Cassel Gamesは5月1日、『Ratopia』を正式にリリースした。戦略的サバイバルと都市建設を融合させたシミュレーションゲームである。

インディーゲームデベロッパーのCassel Gamesは5月1日、『Ratopia』を正式にリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)。ゲーム内は日本語表示に対応している。
『Ratopia』は戦略的サバイバルと都市建設を融合させたシミュレーションゲームである。プレイヤーは、ネズミをモチーフとした市民Ratizenたちを率いる指導者として、都市を発展させていくことになる。Ratizenたちは1匹1匹が仕事に対する報酬を受け取り、お金を払って食料や生活必需品を購入するなど、それぞれの暮らしを営んでいる。プレイヤーは法整備・外交・防衛など、さまざまな要素を管理して、Ratizenたちの理想郷Ratopiaを作ることを目指す。

本作ではサンドボックスゲームのように、さまざまな資源を採取して利用することが可能。地上や地下で、地形を自由に変えて建設物を作り、思うままに都市を拡張していくことができる。最初は自分で作業することしかできないが、都市が発展するにつれて移住希望者を迎え入れることができ、市民に仕事を与えれば資源採取をはじめとした作業を任せられる仕組みになっている。
仕事を任せるには報酬も必要であり、報酬を与えるには国庫の蓄えも必要である。プレイヤーは法整備により税制を整え、バランス良く経済を回さなければならない。税金を高くしすぎて不満を噴出させても良くないが、税金を低くしすぎて国庫が底をついた場合にも、報酬が支払えず市民が暴徒化してしまうといったことが起きるようだ。税制以外にも商法や福祉法といったさまざまなカテゴリの法律がある。市民の幸せはプレイヤーの采配にかかっているというわけだ。


都市の外へ冒険に出かければ、草原、砂漠、森林といったさまざまなバイオームが広がっている。それぞれのバイオームでは採取できる資源が異なるため、都市の発展のために冒険も必要になってくるわけだ。また、地下洞窟を探検すると古代遺跡を発見できることもあり、貴重な資源や装備を発見できることもある。ただし、地下深くには封印された強力なモンスターも眠っているため、探索する際には細心の注意が必要だ。
約1年半に及んで続けられてきた早期アクセス期間中のアップデートでは、さまざまな科学的な構造物が追加された「Scientist Update」、儀式や呪術をテーマにした構造物が追加された「Shaman Update」、火山バイオームの追加、都市の繁栄度に応じたマイルストーンシステムの追加といった、都市建設の楽しさを後押しするようなコンテンツの充実が図られてきた。正式リリースにあたり、これまでに追加されてきた要素も含めた全体的なバランス調整も行われているとのことである。

そんな本作のSteamユーザーレビューは、早期アクセス期間中にも多くのプレイヤーに遊び続けられてきた結果、本稿執筆時点で3000件を超え、そのうち88%が好評とする「非常に好評」のステータスを獲得。かわいらしいRatizenたちなどのデザイン面や、自由度の高い都市建設・運営要素が特に高く評価されている。ポップな見た目でありながら、経済までシミュレートされた本格的な都市運営を味わえるところも本作の持ち味だろう。
本作を手がけたCassel Gamesは、韓国に拠点を置くインディーゲームデベロッパーだ。Steamでは過去に、デッキ構築型タワーディフェンス『Ratropolis』をリリースしており、こちらも「非常に好評」のステータスを獲得している。『Ratopia』にとっては前日譚にあたる作品であるため、世界観が気に入ったかたはこちらも遊んでみると良いだろう。
『Ratopia』はPC(Steam)向けに配信中。現在はリリース記念セールを開催中で、定価の20%オフとなる税込1840円で購入可能だ。