好評ひきこもりトラップアクション『Pull Stay』4月1日Steam正式リリースへ。「ひきこもり開発者」が手がける、コミカル自宅警備ディフェンス

Nito Souji氏は3月25日、『Pull Stay』を4月1日に正式リリースすると発表した。本作はひきこもりの青年の部屋を襲う敵をトラップや格闘で対処するタワーディフェンスアクションだ。対応プラットフォームはPC(Steam)。

個人ゲーム開発者Nito Souji氏は3月25日、『Pull Stay』を4月1日に正式リリースすると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。

『Pull Stay』は、ひきこもりの青年の部屋まで襲ってくる敵を奇妙な罠や格闘技で撃退する、タワーディフェンス+アクションゲームだ。本作の影の主人公である「すすむ」は、自宅の2階に引きこもっている青年である。本作では、そんな彼を狙って東西から大勢の敵が襲来。プレイヤーはロボットの「ROBO」を操作してすすむを守るために、映画「ホームアローン」のように、コミカルな罠を設置して侵入してきた敵を撃退していくのだ。

ROBOは罠も活用しながら、ベルトスクロール式の格闘アクションで敵を撃退していく。ROBOにはパンチやキック、ジャンプや投げ技といった基本アクションが用意されており、敵を倒すことによってジャイアントスイングなどの新たな技を次々と習得。またROBOは、近隣の家やコンビニを破壊してリソースを獲得可能。リソースを消費して罠を設置することで、敵への攻撃や足止めができるのだ。敵が2階にいるすすむに到達するとゲームオーバーになってしまうため、ROBOのアクションと罠によって敵を撃退してすすむを守ることが目的となる。また通常ステージの合間にはボスとの戦いも繰り広げられる。

本作の特徴として、日本が舞台のコミカルな世界観も挙げられるだろう。柔道着や甲冑、セーラー服を着たおじさんなど、奇妙なキャラクターが敵として登場。設置できる罠も、すいかバズーカ、抱き枕、焼き魚ミサイルなど、ツッコミどころのあるモノが多く存在している。本作では、日本をベースとしつつもどこかずれている、いわゆる「トンデモ」な日本の世界観を背景に、ひきこもりと謎のキャラクターたちによるコミカルな戦いが繰り広げられるわけだ。ゲームの要素としては、罠は総計15種類登場。すすむにはROBO用の回復アイテムなどを作成させられるほか、リソースを用いて部屋を左右に増築することも可能となっている。

本作を手がけているのは、個人ゲーム開発者のNito Souji氏だ。同氏は大学卒業後、契約社員やアルバイトなどを経て、10年以上実家にひきこもっていたという人物だ。自身の経験と日本のひきこもりが海外から興味をもたれていることを踏まえ、2020年10月にクラウドファンディングにて発表され、360万円以上もの支援を受けて開発が続けられた。本作は、ひきこもりによるひきこもりのゲームとなるわけだ。また、Nito Souji氏によれば「ひきこもりというテーマに正面から向き合った作品になったと自負している」とのこと。ステージを経るごとに、すすむの内面世界が少しずつ顕わになるストーリーが展開されるという。

そんな本作が、Steamにて4月1日に正式リリースされることが発表された。本作は2024年2月より早期アクセスが配信されており、Steamユーザーレビューでは99件中100%が好評を投じる「非常に好評」ステータスを獲得している。レビューでは「ひきこもり」というテーマに対して共感や応援するレビューのほか、コミカルな世界観や、リソースが必要な罠による戦略性も評価されているようだ。正式リリース後の評価や盛り上がりにも注目されるところだろう。

『Pull Stay』は、PC(Steam)向けに4月1日正式リリース予定だ。またSteamストアページでは、無料デモ版が公開中となっている。

Haruki Maeda
Haruki Maeda

3DアクションRPGと犬をこよなく愛するPCゲーマー。『フォールガイズ』のようなわちゃわちゃ系も大好きです。

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