ゲームデバッグ最大手企業ポールトゥウィンHD、グローバル事業を突然「Side」へと社名変更。世界中で認知されるブランドを目指して

ポールトゥウィンホールディングスは3月4日、同社の海外展開に関わる連結子会社21社の商号を変更することを同社の公式サイトにて発表した。

ポールトゥウィンホールディングス(以下、ポールHD)は3月4日、同社の海外展開に関わる連結子会社21社の商号を変更することを同社の公式サイトにて発表した。サウンド関連業務ですでに展開されている「Side」ブランドへと統一する狙いがある。

ポールHDは、ゲーム関連事業を手がける企業グループだ。事業買収を通じて現在世界各国に多数の子会社をもつ。国内においては、デバッグ業務で有名なポールトゥウィン株式会社、ゲームの開発・パブリッシングを手がける株式会社HIKE、次世代のコンテンツプロデュースを行なう株式会社ADOORなどを運営している。今も活動の幅を広げ続けている大手企業だ。

変更元となる「ポールトゥウィン(PTW)」の名称は、有限会社ポールトゥウィン(現ポールトゥウィン株式会社)が1994年に設立されたときから用いられていた。日本初のデバッグアウトソーシング専業企業としてスタートした同社は、その後2009年に、設立されたペイサー株式会社(現ポールトゥウィンホールディングス株式会社)の子会社となり、2011年には親会社のポールトゥウィンホールディングス株式会社が東京証券取引所へ上場している。

今回統一される「Side」のブランドは元々、ローカライズや音声収録などのゲームサウンド関連業務で用いられてきた。これまでに『FINAL FANTASY XVI』や『バルダーズ・ゲート3』といった多くの人気作品のサウンド制作に携わってきた。世界中にスタジオを構えており、2023年には国内スタジオ「SIDE TOKYO」がオープン。「Side」の名称は引き続きゲームサウンド面でも活躍するものとみられる。なお、PTW ジャパン株式会社も、Side International Japan 株式会社になるとのこと(ポールトゥウィン株式会社とは別)。

同社は今回の変更について、主に海外ソリューションでのブランド価値向上や業務効率化が目的だとしている。海外展開を支える中間子会社であるPTW International Holdingsは、度重なる拡大と買収によって多くの子会社を抱えることになっており、ブランドの名称をまとめ上げたいという経緯だ。「Side」というシンプルな名称が、これからゲーム業界にどのように浸透していくか注目したい。

【UPDATE 2025/3/5 17:18】
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Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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