『ポケモンレジェンズZ-A』のRTA走者、みんな「同じポケモン」を愛用し始める。パワー系マッハ攻略カブトムシ

『Pokémon LEGENDS Z-A』のスピードランにて、すでにパーティが固定化されており、あるポケモンがこぞって採用されているのだという。

Pokémon LEGENDS Z-A』(以下、LEGENDS Z-A)ではすでに最速クリアを目指すスピードラン(RTA)をおこなうプレイヤーが登場。Any%のカテゴリーにて早くも7時間切りという記録も散見されるが、そのパーティがすでに固定化されつつあるのだという。

本作は『ポケットモンスター』シリーズの最新作だ。開発を手がけるのはゲームフリーク。『ポケットモンスターX・Y』に登場したミアレシティが舞台となり、再開発の進む街に旅行で訪れた主人公はなりゆきで町の自警団「MZ(エムゼット)団」に加わり、街で起こるさまざまな出来事や事件に挑むこととなる。

スピードランは一定のレギュレーションに従ってゲームを可能な限り早くクリアすることを目的としたプレイだ。タイトルによってはリーダーボードがSpeedrun.comなどの有志サイトにまとめられており、日夜プレイヤーが記録を競り合っている。

本作では本稿執筆時点でまだSpeedrun.comのリーダーボードの記録は公開されていないものの、さっそくスピードランを実施する走者は登場している。バグや不具合を使用せず、進行度/コンプリート度に関わらずゲームのクリアを目指す「Any% Glitchless」レギュレーションが特に盛んにプレイされているようだ。

そんな本作スピードランでは現状どの走者も同じポケモンをパーティに加えているという。そのポケモンとはヘラクロスだ。ヘラクロスは雄のカブトムシのようなフォルムが特徴的なポケモン。むし・かくとうの複合タイプで、タイプ相性の面などから防御面には難があるが、高い攻撃種族値を活かしたアタッカーとしての運用が光るポケモンでもある。

ヘラクロスが採用される理由には、序盤のサブクエストの存在がある。本作序盤でランクYからのランクアップを目指す際には、マチエールからの依頼をこなすことになる。そのうちのひとつ「進化の石を使いたい」にて、ピカチュウと交換するかたちでNPCのヘラクロスを入手することができるのだ。「ボワ(英名:Bois)」と名付けられたヘラクロスは、先述の高火力を活かし、強力なアタッカーとしてゲーム最終盤まで活躍することになるわけだ。YouTubeなどで確認する限りでは、どの走者も揃って採用しており、メインのアタッカーとして起用されている。なかにはタイマーに「Bois」の項目を設けている走者もみられ、ボワの入手は本作スピードランの重要な工程として定着しているようだ。

また本作では「メガシンカ」の存在もある。メガシンカできるポケモンは限られているものの、メガシンカしたポケモンは能力値が大きく向上する。ヘラクロスはメガシンカすると、防御面でパワーアップしつつ、攻撃力もさらに上昇し、なんと『LEGENDS Z-A』では1位の攻撃種族値を誇る。メガシンカに必要なアイテム「ヘラクロスナイト」もクエーサー社で簡単に交換可能ということで、素早く主力になるという点から重宝されているのだろう。後半戦ではタイプ相性を特に気にせず、とにかくメガヘラクロスの高火力で押し切る戦法がとられていることも確認できる。

なおヘラクロスのほかにも、ストーリー進行上必ず捕獲することになるポケモンはいる。たとえば初めての暴走メガシンカとして遭遇するアブソルは鎮めたのちに捕獲し、プレイヤーのパーティに加えることとなる。アブソルも攻撃種族値の高いポケモンで、ヘラクロス同様にメガシンカもできるため、ヘラクロスとともにアタッカーのひとりとして採用されているようだ。

今回、リリースより1か月弱しか経っていない本作について、用いられるポケモンがすでにある程度固定化されていることが判明したかたち。ストーリー進行の“ついで”に仲間にできるうえ強力ということで、ボワは重宝されているようだ。とはいえ『スカーレット・バイオレット』などのスピードランではメインとなるポケモンがチャートによって異なっていることもあった。『LEGENDS Z-A』でも、今後チャートの見直しなどで大幅な更新が図られていくのか、またそれに伴って複数チャートが生み出されていくのかは注目される。

Pokémon LEGENDS Z-A(ポケモンレジェンズ Z-A)』はNintendo Switch/Switch 2向けに販売中だ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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