「PS3」に最新アプデ配信される。発売19年目のシステムソフトウェアアップデート

ソニー・インタラクティブエンタテインメントは3月5日、PlayStation 3(PS3)のシステムソフトウェアアップデート4.92を配信した。依然として毎年にわたるアップデートがおこなわれており、背景にはBlu-ray Discが採用されていることがあるようだ。

ソニー・インタラクティブエンタテインメントは3月5日、PlayStation 3(以下、PS3)のシステムソフトウェアアップデート4.92を配信した。

PS3は、2006年11月11日に発売された家庭用据え置き型ゲーム機だ。フルHDの1080p画面解像度に対応するほか、Blu-ray Discドライブを搭載し、専用ゲームのディスクがBlu-ray Disc(以下、BD)である点などが特徴となっていた。

今回SIEはPS3に向けてシステムソフトウェアアップデート4.92を配信した。公式パッチノートによると「システムソフトウェアにおいて、動作の安定性を改善しました」とのこと。

PS3といえば、2017年3月時点ですべてのモデルが出荷完了したことが告知されており、生産も終了されている。またアフターサービスについても順次終了されており、2022年4月末には最後のモデルであるCECH-4300シリーズについても部品在庫の枯渇によりアフターサービスの受付が終了された。

一方でシステムソフトウェアアップデートは毎年おこなわれており、今回のシステムソフトウェアアップデート4.92は、昨年2月におこなわれたアップデート4.91以来で、約1年ぶりとなる。生産や修理対応が終了された一方でアップデートが続いているわけだ。

この背景としては、PS3にBDドライブが搭載されていることがあるとみられる。BDには、著作権保護の観点でAACS(Advanced Access Content System)というコンテンツ保護技術が採用されている。暗号化されたデータを復号化するためにはAACSキーが必要となり、BDを再生するためにはこのAACSキーを定期的に更新する必要がある。AACSの既定により15か月~18か月でAACSキーは更新されるため、これに対応するためPS3でも約1年間隔でのアップデートが続けられてきたようだ。

専用ゲームのディスクとしてBDが採用されているため、毎年の対応が続けられてきたとみられるPS3。ちなみにPS3向け作品には現行機やPC向けの移植・リマスターなどがおこなわれていないゲームも存在し、中には『メタルギア・ソリッド4・ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』など人気シリーズ作品もある。更新対応でそうした作品を遊べる状態が維持されている点は嬉しいところだろう。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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