ワーナーキャラ大乱闘ゲーム『マルチバーサス』開発元がワーナー傘下入り。シーズン2開幕を前に、開発・販売元が統合


Warner Bros. Gamesが、対戦アクションゲーム『MultiVersus(マルチバーサス)』の開発元Player First Gamesを買収したことが明らかになった。海外メディアVarietyなどが7月23日に報じている。

Warner Bros. Gamesは、大手メディア企業Warner Bros. Discoveryの傘下にあるパブリッシャーだ。複数の開発スタジオを保有し、『ホグワーツ・レガシー』や『バットマン:アーカム』シリーズ、『Mortal Kombat』シリーズ、あるいは『レゴ スター・ウォーズ:スカイウォーカー・サーガ』のようなレゴのゲームなど、幅広い作品を手がけ世に送り出している。


今回Warner Bros. Gamesが買収したPlayer First Gamesは、アメリカ・ロサンゼルスに拠点を置くデベロッパーだ。元Riot GamesのTony Huynh氏とChris White氏によって2019年に設立され、ほかにもAAAタイトルの開発経験をもつ業界のベテランが数多く所属。そしてデビュー作として『MultiVersus』を開発し、Warner Bros. Gamesを販売元として今年5月に正式リリースしている。

『MultiVersus』は、ワーナーの人気キャラクターたちとなってプレイできる、基本プレイ無料(アイテム課金制)の対戦アクションゲームだ。バットマンやスーパーマン、ジョーカーのほか、バックス・バニーやトムとジェリー、「アドベンチャー・タイム」のフィン、「マトリックス」のエージェント・スミスなどが参戦。最大4人でのオンラインマルチプレイに対応し、1対1のバトルや、2対2のチーム戦、4人で繰り広げる大乱闘などを楽しめる。

本作は、PC向けの早期アクセスおよびオープンベータテストが2022年に実施されたのち、約1年のサービス停止期間を挟んで、今年5月29日に正式リリース。当時Steam版の同時接続プレイヤー数が約11万5000人に達するなど盛況となるも、ユーザーレビュー評価はやや伸び悩んでおり、開発元はゲームの改善を続けている(関連記事)。


今回の買収についてWarner Bros. Gamesの社長David Haddad氏は、海外メディアVarietyなどを通じて声明を発表。Player First Gamesとは『MultiVersus』の開発において数年間共に仕事をしてきたとしたうえで、才能あるクリエイティブなチームの加入により、自社の幅広い開発能力を高めることにつながるとコメントした。

またPlayer First Gamesの共同設立者Tony Huynh氏は、Warner Bros. Gamesの傘下に入り開発チームが販売元と統合されたことは、『MultiVersus』およびそのプレイヤーにとって素晴らしいことであるとし、本作のゲーム体験を高めるべく取り組んでいくと述べている。なおPlayer First Gamesは、引き続きHuynh氏とChris White氏によって運営されるとのこと。

この買収発表は、『MultiVersus』のコミュニティでも話題となっているようだ。Redditでは、今後本作により多くのリソースが投入されるのではと期待を示す声や、Warner Bros. Gamesの都合でスタッフのレイオフ(一時解雇)が可能になったとして将来への不安を述べる意見、あるいは現時点では良いとも悪いとも判断できないといった声などが飛び交っている。


なお『MultiVersus』においては、海外時間7月23日よりシーズン2が開始される。新キャラクターとしてサムライジャックやビートルジュースが随時追加されるほか、新たなマップや、1対1および2対2対戦向けのランクモードなどの新ゲームモードも導入される予定となっている。

『MultiVersus(マルチバーサス)』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに、基本プレイ無料(アイテム課金制)にて配信中だ。