マイクロソフトのレイオフでリブート版『パーフェクトダーク』はあえなく開発中止。開発元The Initiativeも閉鎖へ
マイクロソフトについて、レイオフの実施にともない、『Perfect Dark』リブート版が開発中止となったようだ。

マイクロソフトについて7月2日、9000人以上の規模でのレイオフが実施されるとの報道が各誌から伝えられた。またこれにともない、『Perfect Dark(パーフェクトダーク)』のリブート版が開発中止となり、さらに開発に携わっていたThe Initiativeが閉鎖されるようだ。Windows Centralなどが報じている。
『Perfect Dark』は、近未来を舞台にする一人称視点のアクションスリラーゲーム。PC/Xbox Series X|S向けに開発中であった。本作の世界では、地球が世界規模の災害に見舞われ、世界の生態系が絶滅の危機に瀕するとされている。その裏にはダニエル・キャリントンなる犯罪者の影があり、プレイヤーはdataDyneのエリートエージェント、ジョアンナ・ダークとなって彼を追跡する。
本作はNINTENDO64向けに発売された『Perfect Dark』、Xbox 360向けの『Perfect Dark Zero』に続く『Perfect Dark』シリーズ最新作であり、同シリーズのリブート作品だった。マイクロソフト傘下のThe Initiativeと、『トゥームレイダー』シリーズなどの開発元として知られるCrystal Dynamicsが共同開発していた。過去作を手がけたRareも開発に協力していた。2020年に発表され、2024年にはエジプト・カイロでのミッションの様子を紹介したゲームプレイ映像も公開されていた。
Windows Centralなどの各誌はXbox Games Studio責任者のMatt Booty氏が社内に送信したというメールの内容を報道。そのメールによれば、Booty氏はRareの手がける『Everwild』、およびThe Initiativeの手がける『Perfect Dark』の開発を中止すると伝達したようだ。この決定の理由としてはマイクロソフト内でのリソースの集中や優先順位の調整があるという。
また『Perfect Dark』リブート版の開発を手がけていたThe Initiativeは閉鎖される見込み。レイオフの影響を受ける人員に向けては、人事やスタジオと連携しつつ、退職金やキャリア移行などの支援を実施するとのこと。また可能であれば他のチームでの役職を探せるような機会も提供するものとしている。
マイクロソフトでは今年に入ってからたびたびレイオフの実施が報じられてきたものの、直近の5月のレイオフでは、プロダクト部門やエンジニアリング部門が中心であり、ゲーム部門への影響は小さかったとみられる。ところが今回の大規模な人員削減では、ゲーム部門への影響も大きいことが明らかとなったかたちだ。
なお先述したメールによると、両作の開発中止を踏まえてもXbox Game Studiosとしては40以上のプロジェクトが開発中とのこと。今回のレイオフや開発中止には、数多くのプロジェクトが進行するなかで高い将来性が見込めるものにプロジェクトを絞るといった方針もあるのかもしれない。