Steam高評価ダンジョン探索RPG『Path of the Abyss』6月14日にとうとう正式リリースへ。スピード戦闘濃密戦略ダンジョンハック

すずきすずぞう氏は『Path of the Abyss』を6月14日に正式リリースすると発表した。正式リリースにあたっては各種調整が実施されるほか、50円の値上げも予定されている。

すずきすずぞう(Suzuki Suzuzou)氏は、『Path of the Abyss』を6月14日に正式リリースすると告知した。対応プラットフォームはPC(Steam)。Ver.1.0ではモンスターのHP調整などがおこなわれるという。また価格は800円から、850円へ値上げされるそうだ。

『Path of the Abyss』は、独自のリアルタイム戦闘とパーティビルドでダンジョンを攻略する、グリッドベースなダンジョン探索RPGである。本作の舞台となるウェルモートには、巨人の伝説が残されていた。災厄から三度目の夜、それは天空より飛来し、数多の災いを招いた。巨人討伐を命じられた3人の巫女が、自身を楔として巨人を封じたのだという。

時が経ち、朽ちた遺跡で恐ろしいモンスターが目撃される。「巨人を討伐したものに報酬と名誉を授ける」という告知が出され、腕のたつ冒険者がウェルモートへ集っていた。本作でプレイヤーは、そんな冒険者として奈落の底を目指す。パーティ構築とリアルタイム戦闘による困難なダンジョン攻略が繰り広げられる。

巨人討伐を目指すダンジョンでの戦いは、隊列パネルを採用したリアルタイムバトルと、幅広いパーティビルドによって展開される。本作は主観視点のダンジョン探索RPGとなっている。プレイヤーはパーティを率いて地図を作成。迷宮の構造を明らかにしながら、少しずつ先へ進んでいく。またバトルには、スキル編成が隊列としての性質をあわせもつ、9マスの隊列パネルが用いられている。隊列パネルには、パーティメンバーの覚えているスキルから、事前にパッシブスキルやアクティブスキルを編成できる。バトル中、隊列パネルに編成したスキルを使用。敵はスキルパネルへ向かって攻撃してくる。本作ではどのようにスキルを編成するかによって、パーティの隊列を決めるのだ。

隊列パネルは上から前列/中列/後列となり、前列は狙われやすい。敵の範囲攻撃や、周囲のパネルに影響を及ぼすスキル効果も存在している。本作ではスキル同士のシナジーや敵の攻撃の受け方も考慮しながら、9マスの隊列パネルへスキルを編成し、パーティを作り上げるわけだ。バトルはリアルタイムに進行するものの、いつでも一時停止可能となっている。

キャラクターメイクでは、Human/Elf/Dwarf/Karinの4種族から冒険者を作成。能力ポイントの割り振りによるパラメータの強化、戦闘/策略/斥候/魔術/医術/呪術など8つのアビリティ系統へのポイント配分、特殊能力やレアリティの設定されたランダムな装備品によって、好きにキャラクターをカスタマイズできる。リスクと引き換えにドロップアイテムの品質が向上する「マナ汚染」や、キャラクターのポートレートを差し替えられる仕組み、モノクロのペン画で表現された世界も特徴だろう。

本作はすずきすずぞう氏が制作し、Steamにて2023年12月に早期アクセス配信が開始された。記事執筆時点でSteamのユーザーレビューでは、454件中94%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得している。プレイヤーからは、最初は忙しいものの慣れると快適かつテンポよく遊べる戦闘、陣形とシナジーの両取りを目指す悩ましい隊列パネル編成、自由なキャラクタービルドによる濃密なダンジョン探索などが高く評価されてきた。同氏のX(旧Twitter)アカウントによれば、2024年1月時点で売上は1万4000本を達成しているそうだ。

今回はそんな本作が、ついに正式リリースを迎えるわけだ。本作では早期アクセス配信開始よりアップデートが継続されており、多数の調整やコンテンツの追加がおこなわれてきた。具体的には、クリア後の追加ダンジョン、上級冒険者ポイントによるLv30以降の能力強化、隊列パネルの保存機能追加、装備のおおよその能力を示すIPower追加などが実施。早期リリース開始時点より、遊びやすく着実にパワーアップを遂げている。さらに正式リリースにあわせたVer.1.0ではSteamの実績機能対応や、ラスボス討伐後のエンドロール、デフォルトポートレートが追加。一部バランス調整もおこなわれるそうだ。

『Path of the Abyss』は、PC(Steam)向けに6月14日正式リリース予定。同氏のポストによると、日付が変わったあたりで正式リリースが予定されているという。また正式リリース後の価格は850円となり、現在の800円から50円の値上げとなる。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

記事本文: 2850