『オーバーウォッチ2』シーズン11アプデでソジョーンのサブ攻撃やロードホッグの耐久力などいろいろ調整。キャスディのグレネードは“スタン効果なし”でフラッシュバンに戻る
Blizzard Entertainmentは6月21日、『オーバーウォッチ2』にてシーズン11「スーパー・メガ・ウルトラウォッチ」を開幕し、アップデートを配信開始した。
本アップデートではプッシュ用の新マップ「RUNASAPI」が実装。ペルーのアンデス山脈の街をモチーフにしたマップで、狭い街路や高低差の大きい構造が特徴だ。また本作の人気プレイヤーが監修を務めるコミュニティ企画モードも登場。モード内限定で各ヒーローに大幅な調整が加わっているほか、アナがバティストの「エグゾブーツ」を利用できたりとアビリティ面にもさまざまな変化が施されている。
またアップデートでは通常モードのヒーローにもバランス調整が実施。タンクヒーローは上方調整が中心となっているものの、ロードホッグは大幅に向上していたとされる生存能力の引き下げがおこなわれている:
■タンク
D.VA
開発者コメント:前回のパッチの導入後、アーマーを持つ敵への対抗力が減ってしまいました。今回は、以下の変更を施すことで、小さなターゲットへの対抗力を代わりに高めています。
・フュージョン・キャノン
拡散のアングルを3.75から3.375度に変更
・ブースター
直撃ダメージが15から25に増加
ジャンカー・クイーン
開発者コメント:ノックバック耐性のパッシブがタンクに導入された結果、ナイフでタンクを引き寄せられる距離が、3メートルと予想以上に落ち込みました。今後は相手の動きにもよりますが、タンクヒーローを約5~6メートル手前まで引っぱれます。
・ギザギザブレード
タンクを引き寄せられる距離が増加
・ランペイジ
始動にかかる時間が0.75秒から0.5秒に減少
オリーサ
開発者コメント:前回のパッチの導入後、オリーサの生存能力が想定よりも下回ったので、〈ジャベリン・スピン〉のクールダウンを以前の値にまで減らすことで対処しました。
・ジャベリン・スピン
クールダウンが9秒から8秒に減少
ロードホッグ
開発者コメント:ロードホッグの生存能力は以前から高めでした。タンクヒーローに導入したヘッドショット・ダメージ軽減のパッシブの影響で、その生存能力が大幅に向上してしまったので、今回はその突出ぶりを抑えています。
基礎ライフが650から600に減少
・テイク・ア・ブリーザー
ダメージ軽減率が50%から40%に減少
ダメージヒーローではキャスディに大きな調整が実施されている。マグネティック・グレネードが従来のフラッシュバンに変更。とはいえ以前のようにスタン能力をもたず、1.2秒間敵を妨害できる能力になっている。このほかソジョーンのサブ攻撃が常時貫通するようになった代わりに、ダメージ・スケールが減少するなどの調整もおこなわれている:
■ダメージ
キャスディ
開発者コメント:〈マグネティック・グレネード〉を〈フラッシュバン〉のように展開できるように戻すことにしました。ですが、以前の〈フラッシュバン〉とは異なり、相手を完全にスタンさせる効果はなく、代わりに〈マグネティック・グレネード〉の妨害能力を引き継いでいます。〈マグネティック・グレネード〉に関する皆さんの声は以前から把握していました。「ホーミング能力を持った夢のグレネード」というコンセプト自体は面白くても、狙った箇所に張り付くか予想できないという欠点があっては、そのコンセプトを十分に生かせません。スタンの採用は、〈マグネティック・グレネード〉の妨害能力が高機動の相手に依然有効だったこと、そして相手プレイヤーに反撃のチャンスを残す必要があったこともあり見送りました。
これと並行して〈デッド・アイ〉も、自分と味方の時間稼ぎ以上のメリットを得られるように調整しました。今後は、発動終了が近づくにつれて移動速度の低下が緩和していくので、終盤にかけての〈デッド・アイ〉の柔軟性が向上します。ただし、移動速度の低下率が小さくなると同時にダメージの軽減率も削られていくので、長時間の発動はリスクを伴うでしょう。
・ピースキーパー
サブ攻撃(ファニング)のダメージが50から45に減少
・コンバット・ロール
ダメージ軽減率が75%から50%に減少
・フラッシュバン
〈マグネティック・グレネード〉を〈フラッシュバン〉に変更
以前のようにスタンさせる能力はなく、代わりに1.2秒間、敵を妨害します
移動速度の低下率が30%から50%に増加
しゃがむ能力を奪う効果を追加
爆発ダメージ:45
クールダウン:12秒
・デッド・アイ
今後は、移動速度の低下が時間の経過とともに緩和されていきます(70%から35%に減少)
同様に、ダメージの緩和も時間の経過とともに減少していきます(40%から0%に減少)
メイ
開発者コメント:メイの強力かつ生存能力を大幅に高めるアビリティを考慮して、チームでは、メイの継続ダメージ量をダメージヒーローの中でも特に抑えています。ですが今回は、アイシクル(サブ攻撃)を正確に狙った際のメリットを明確にするべく、以前よりもアイシクルを継続的に当てづらくした一方でそのダメージ量を増やしました。
・凍結ブラスター
サブ攻撃の投射物の基本サイズが0.15メートルから0.12メートルに縮小
サブ攻撃のダメージが75から85に増加
リーパー
開発者コメント:前回のパッチで実施したアーマーの仕様変更を受けて、ショットガンでタンクヒーローにプレッシャーを与えるプレイを主軸としていたリーパーの有用性は減りました。リーパーをより小さいターゲットに有効なヒーローとするべく、〈ヘルファイア・ショットガン〉の拡散を狭めると同時に、〈シャドウ・ステップ〉のテレポートに相手が対応できる猶予を減らしています。
・ヘルファイア・ショットガン
拡散のアングルを6.5度から6度に変更
・シャドウ・ステップ
発動にかかる時間を1.5秒から1.2秒に短縮
ソジョーン
開発者コメント:レールガンのサブ攻撃を相手にした際のストレスを減らすべく、サブ攻撃のバースト・ダメージを抑えました。この調整には、サブ攻撃主体の今までのスタイルからメイン攻撃でコンスタントにダメージを稼ぐスタイルへとソジョーンを移す狙いもあります。サブ攻撃の命中率でパフォーマンスが大きく変わるこれまでの状況が、今回の調整で緩和されるでしょう。
・レールガン
これまで30~130だったサブ攻撃のダメージ・スケールを1~100に変更
サブ攻撃に貫通能力を追加。今後は〈オーバークロック〉なしでも、貫通弾を発射できます
メイン攻撃の連射速度を毎秒14発から16発に変更
・オーバークロック
エネルギーの秒間チャージ率が100から120に増加
シンメトラ
開発者コメント:シンメトラを接近戦により特化させるべく、ライフを増やして近接戦闘における生存能力を高めました。これにあわせて、メイン攻撃のダメージ増加スピードも上げています。
基礎ライフが100から125に増加(合計ライフは250から275に増加)
・フォトン・プロジェクター
メイン攻撃のチャージ率が25%増加
サポートヒーローではイラリーとキリコの調整が実施。イラリーは強化が中心な一方で、キリコは神出鬼没のクールダウン増加、および鈴のご加護のハード・ノックダウン・スタン解除効果がなくなる下方修正を受けている:
■サポート
イラリー
開発者コメント:イラリーの〈ヒーリング・パイロン〉は、比較的安全な場所にいて手のかからない味方を回復することに主眼を置いたアビリティです。パイロンをこうした味方に活用することで、イラリー自身はメイン攻撃や、レンジの限られたサブ攻撃(回復ビーム)の使用に専念できます。このコンセプトに沿った運用を促進するために、今回パイロンのライフと回復量を増やし、逆にイラリー自身に使った際の回復量を減らしました。
・アウトバースト
ダメージが10から25に増加
・ヒーリング・パイロン
1発ごとの回復量が30から40に増加
イラリー自身にターゲティングした際の回復量が半減
最大ライフが100から125に増加
キリコ
開発者コメント:補足になりますが、「ハード・ノックダウン・スタン」とは、スタンして地面に倒れた状態を意味し、「ノックダウン」と呼ばれる状態のほとんどを指します。これにはラインハルトの〈アースシャター〉なども含まれ、このハード・ノックダウン・スタンを受けると、起き上がるまで状態異常を解除できません。ですが、アナの〈スリープ・ダーツ〉は例外で、ダーツを撃たれた後、ダメージまたは〈鈴のご加護〉を受けると、ハード・ノックダウン・スタンは途中で解除されます。
・神出鬼没
クールダウンが7秒から8秒に増加
・鈴のご加護
ハード・ノックダウン・スタンを解除できなくなりました
このほか既存マップCOLOSSEOの調整や、プッシュモードでのプッシュ・ロボットの移動速度が10%増加するといった調整も実施。不具合修正もおこなわれている。詳細は公式パッチノートを確認されたい。
『オーバーウォッチ2』のシーズン11「スーパー・メガ・ウルトラウォッチ」は本日より開幕中だ。