死と淡い青春のビジュアルノベル『メルト・アウェイ』Steam上でもお披露目。膨大なイラストで表現される、少年少女の葛藤や恋心

パブリッシャーのTOKYOTOONおよびOvercastは8月30日、『メルト・アウェイ』のSteamストアページ公開を公開した。ストアページ上では、本作の新しいあらすじなどが公開されている。

パブリッシャーのTOKYOTOONおよびOvercastは8月30日、『メルト・アウェイ』のSteamストアページ公開を公開した。同作はPC(Steam/Windows)向けに発売予定。ストアページ上では、本作の新しいあらすじなどが公開されている。

『メルト・アウェイ』は、膨大な画像による演出で死と淡い青春を描く、ビジュアルノベルゲームである。本作のメインキャラクターである安生祐希は、音大への入学を目指してヴァイオリンを弾く高校生だ。かつて兄を亡くした安生祐希にとって、夏の匂いは死の匂いであるようだ。

本作ではそんな彼がある夏の日、真っ白な病院の一室にて、瑞々しいリズムで自由にピアノを弾く少女と出会う。いつしか病院に通うこととなった安生祐希は、ピアノが少しだけ弾ける入院中の少女・上野真昼に惹かれていく。しかし上野真昼は難しい病気を抱えており、死が迫っていた。「ねぇ、私、今度死ぬかもしれないんだって」 。病院での出会いをきっかけに、大切な人の死と夏の淡い青春が繰り広げられる。

少年少女の物語は、1本道のビジュアルノベルゲームとして表現される。本作はオーソドックスなビジュアルノベルゲームとされており、画面をクリックすることでストーリーが進行。本作ではすべてのリソースを「物語る」ことに注ぎ込んでいるため、分岐などは廃止されており、1本道で物語が描かれるという。また本作には、膨大な画像が用いられている。公式X(Twitter)アカウントによると、本作には大量のスチルが用意されており、イラストは1枚1枚スタッフが丁寧に仕上げているとのこと。ボイスによる表現も含めて、豊かな演出も本作の特徴なのだろう。


本作は、西村ダイヤ氏が主宰するインディーゲーム制作サークルOvercastが手がけている。過去作としては、世界終末が迫った状況での恋愛ノベル『クラウディ・デイズ』をリリース。プレイヤーからは、作中の雰囲気などが評価されていた。


本作『メルト・アウェイ』では、西村ダイヤ氏が企画・シナリオなど、志水やこ氏が背景美術チーフを担当。前作から引き続きキャラクターグラフィックをみかみ氏、音楽を籾山紗希氏が務めている。2023年8月の発表後、イベントへの出展などを経て開発が進められてきた。なお公式X(旧Twitter)アカウントによると、本作は死の受容や風化していく記憶などがテーマとなるそうだ。

また今回Steamのストアページ公開とともに、本作のパブリッシングをTOKYOTOONが務めることが明らかとなっている。同社は、『マルコと銀河竜 ~MARCO&GALAXY DRAGON~ 』などを手がけた国内の企業。美少女ゲームブランド「HARUKAZE」と関わりが深く、同作も『ノラと皇女と野良猫ハート』のスタッフが送ると謳われていた。ADVを手がけてきた同社が関わることでの相乗効果にも期待したい。

メルト・アウェイ』は、PC(Steam/Windows)向けに発売予定だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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