通称“トルコの無課金おじさん”など、パリオリンピック射撃選手らがネットミーム化。ゲーム風加工されたり、ゲームキャラに真似されたり

Image Credit: Olympics, Palworld_JP on X

フランスのパリにて、7月26日から8月11日まで開催されているパリオリンピック。その中の射撃競技に参加している一部選手が、その出で立ちなどからSNS上で注目を集めている。またそれにともない、選手をゲーム内で再現したり、ゲームキャラを射撃競技に登場させたりするといった流れが生まれているようだ。

オリンピックにおける射撃は、ライフル銃、あるいはピストルを用いて固定された的を狙う「ライフル射撃」と、空中に飛ばされる「クレー」と呼ばれる皿を散弾銃で狙う「クレー射撃」の2種に大別される。ライフル射撃については標的からの距離が10メートル、25メートル、50メートルで種目が分かれている。またクレー射撃は、クレーの放出のされ方によって、「トラップ」と「スキート」に分かれている。


そんな射撃が今SNS上で大きく話題となっている。一例をあげると、女子10mエアピストルにて銀メダルを獲得したキム・イェジ選手は、黒いウェアを着用し、専用のグラスを装着し競技に臨んでいた。その格好や標的を狙う鋭い目つきが、クールでかっこいいと話題になった。

ほかにも混合10mエアピストル団体に出場し、銀メダルを獲得したユスフ・ディケチ選手は、周囲が専用のグラスや耳当てを付けて臨む中、耳栓のみという一見ラフにも見えるスタイルで競技をおこなった。ソーシャルゲームの装備にお金をかけないいわゆる「無課金勢」になぞらえて、一部からは「無課金おじさん」とも呼ばれ、SNS上で話題を集めている。

そんな国内外問わず注目を集めているピストル競技の選手たちをゲーム内で再現しようとするSNSユーザーも見られる。たとえば『鉄拳8』で可能なキャラクターカスタマイズを用いて、キム選手とディケチ選手を再現するユーザーが登場。モデルのキャラとなったニーナとヴィクターがどちらも拳銃を使うことから、カスタマイズで再現できると見込んだのだろう。選手ふたりの服装だけでなく、競技中のクールな雰囲気すら彷彿とさせる再現には、同作プロデューサーの原田勝弘氏も反応を見せている。


また『ペルソナ5』では主人公のジョーカー率いる「心の怪盗団」が、異世界のパレス内で活動する際に、遠隔攻撃として銃を用いる。このことから、ディケチ選手に『ペルソナ5』のUIを被せるコラージュも登場。競技における真剣な表情や立ち振る舞いが、こうしたゲームと親和性が高いと判断されたのか、多くの“コラボレーション”を生んでいるようだ。


一方で、ゲームキャラの方を射撃競技に登場させる流れも発生している。『レインボーシックス シージ』では、オペレーターのひとり「Dokkaebi」をイェジ選手に見たてたイラストが登場。Dokkaebiもイェジ選手と同じ韓国出身で、射撃専用の装備ではないものの、メガネや帽子を着用。そうした共通点が見いだされ、ファンアートが作成されたようだ。


さらに『パルワールド』では、なんと公式アカウントがイラストを投稿。ンダコアラの目つきにディケチ選手の眼光を重ね合わせたのだろうか。白いシャツを着たンダコアラが、闇商人を狙って銃を構えている姿が描かれている。


「かっこよすぎる」などとして、一躍話題を呼んだオリンピックの射撃選手たち。鋭い目つきで標的を狙う姿勢や装備がまるでゲームのようだということで、数々の“ファンアート”が生み出されているようだ。なおオリンピック公式によれば、射撃は8月5日までライフル射撃、クレー射撃双方とも一部競技がおこなわれる予定。イラストやコラージュなどから競技にも興味をもった人は、放送や配信にて競技の様子を観戦してみるのもいいだろう。