NVIDIAの900シリーズ・10シリーズGPUにサポート終了の気配。今すぐではないが、着実に近づく終了の足音
NVIDIAの一部GPUについて、ドライバーアップデートといったサポートが終了される兆しがあるという。しばらく期間をおいてからの、該当GPU搭載グラフィックボードへのドライバ提供終了が予期される。開発ツールのアップデートノートにおける変更でわかった。Tom’s Hardwareが伝えている。
今回報じられたのは、NVIDIAが提供するGPUであるGeForce 900/10シリーズにおける、サポート終了の兆しだ。900シリーズは、第2世代Maxwellアーキテクチャを採用し2014年から普及。10シリーズはPascalアーキテクチャを採用し、2016年から普及した。10シリーズについては、2024年12月のSteam統計でのGPU使用率においてGTX 1060は全体の3.06%、GTX 1050 Tiは2.26%を占めるなど未だに利用者も多い。
そして今回注目されたのは、NVIDIAがリリースした開発ツールであるCUDA Toolkitのアップデートリリースノートだ。現地時間1月24日公開のCUDA 12.8リリースノートでは、Maxwell、PascalそしてVoltaアーキテクチャについては主機能実装完了(feature-complete)したと告知。同アーキテクチャに向けた更新はなくなるとされた。前述の900/10シリーズに加えて、NVIDIA TITAN Vについても対象となる。それらのGPUが利用できなくなるわけではないものの、サポート停止に一段階近づいたかたちだ。
なお、一般ユーザー向けのドライバーアップデートの提供については、あくまで推測となるもののしばらくは継続される見込み。海外メディアPC Gamerは700シリーズサポート終了の例から、約2年はドライバー提供が続けられると見積もっている。しかし、NVIDIAの公式なスケジュールは明かされていないため、サポート終了が遅まったり早まったりする可能性はあるだろう。
いずれにせよ、今回観測された記述は、900/10シリーズのサポート終了への確かな足音である。該当GPU搭載グラフィックボード利用者は、いよいよ乗り換えを真剣に検討せざるを得ない段階に来たといえるだろう。なお、筆者もGTX 1080 Ti搭載ボードで長らく踏ん張っており、焦っている。