「NVIDIAアプリでゲームのパフォーマンスが低下する」問題について、公式が声明。一時的な対応策も案内

NVIDIAが提供するアプリ「NVIDIAアプリ」について、海外メディアにより、「ゲームのパフォーマンス低下を招く」との検証がおこなわれ、話題となった。これを受け、NVIDIAは声明を発表。問題を認識しており、現在調査中とのコメントを発表した。

NVIDIAは1993年に設立された、アメリカ・カリフォルニア州に本部を置く半導体メーカーだ。特にGPU（Graphics Processing Unit）の開発を手がけてきたことで知られている。PCゲーマーにとっては、「GTX」「RTX」といったGPUのシリーズも聞き馴染みがあるだろう。また近年では機械学習やディープラーニングなどの分野で台頭している。

またNVIDIAは、同社のGPUを搭載するPC向けに「NVIDIAアプリ」を今年11月より正式リリースしている。同アプリはそれまで提供されていた「GeForce Experience」「NVIDIAコントロールパネル」などの機能を統合しており、ゲームプレイの録画や、パフォーマンスの監視がおこなえる。ほかにもドライバーの設定が一元管理できるアプリとなっている。

このアプリについて、海外メディアTom’s Hardwareが「NVIDIAアプリをインストールしているとゲームパフォーマンスが低下する」といった内容の検証記事を公開。インストール時と非インストール時におけるゲームのフレームレートを比較するかたちで、最大で15％のパフォーマンス低下を報じ、Redditなどで話題となっていた。

一方で別のメディアDigital Trendsは「Tom’s Hardwareの検証は不十分」と指摘しつつ、NVIDIAアプリのオーバーレイの有無による検証も実施。結果としてオーバーレイ設定を無効にした際にはパフォーマンス低下は見られなかったとして、アプリそのものではなく、オーバーレイが原因だとする検証をおこなっていた。またユーザーによる検証もおこなわれており、「ゲームのフィルタおよび写真モード」を無効にすることで改善するとも報告されていた。

これらの検証について、NVIDIAは12月17日に公式フォーラムにて声明を発表した。ゲームフィルターに関連したパフォーマンスの低下の問題が報告されていることは認識しているとして、現在調査中である旨を伝えている。なおこの発表にあわせて暫定的な対処法も展開されている。NVIDIAアプリの「設定」より、「性能」タブの「ゲームのフィルタおよび写真モード」をオフにしてゲームを起動することにより、ゲームパフォーマンスの改善が見込まれるそうだ。

今回、NVIDIAアプリに関連したゲーム内パフォーマンスの低下について公式より声明が発表されたかたち。今後アップデートによる修正がおこなわれるかも含めて、NVIDIAからの続報が待たれるところだ。