“開発12年目”の科学アドベンチャー『ノナプルナイン:アシンプトート』ついにSteam向けリリース時期が「2026年」に定まる。大量のアニメ表現で描く、謎に満ちた物語

講談社ゲームクリエイターズラボは9月12日、『ノナプルナイン:アシンプトート』のSteamストアページを公開した。プレスリリースによると、同作はPC(Steam)向けに、2026年リリース予定。

講談社ゲームクリエイターズラボは9月12日、『ノナプルナイン:アシンプトート』のSteamストアページを公開した。プレスリリースによると、同作はPC(Steam)向けに、2026年リリース予定。同作は12年以上の長期間に渡って開発が続けられているが、ストアページ公開にあわせてついに大まかな発売スケジュールが見えてきたようだ。

『ノナプルナイン:アシンプトート』は、被検体の女性が32階を繰り返す謎の研究施設を探索していく、ポイント&クリック型の科学アドベンチャーゲームである。本作の主人公である記憶喪失の女性は、気がつくと研究施設のような場所にいた。ノナプルナインと呼ばれる彼女は、自身が「記憶回復プログラム」の被験者であると知る。

また彼女は、ガイドと名乗る人物や、同じ境遇の協力者と邂逅。時折フラッシュバックする誰かの記憶や入手した知識を頼りに、人気のない32階を進む。しかし階段を降りた先には、なぜか同じ32階が待っていた。施設内を徘徊する怪物。2036年に起こった頭部破裂事件。謎の実験とガイドたちの目的。ノナプルナインが32階だけを繰り返す施設からの脱出を目指す中で、大きな展開が描かれるという。


謎の研究施設でのストーリーは、横スクロールの探索型アドベンチャーゲームとして繰り広げられる。プレイヤーはノナプルナインを移動させ、気になるオブジェクトを調査。謎の研究施設を探索することで、ストーリーを進めていくのだ。

本作ではストーリー上の出来事や各オブジェクトを調べた際のイベントが、視覚的に表現されている。たとえばマンガを見つけた際には、実際に作中マンガの内容が展開。PCを見つけた際には、施設管理者の会議録がビデオ会議風に描写される。本作では各イベントシーンなどが、イベント内容にあわせた固有のアニメーション付きで描かれるのだ。プレスリリースによると、アニメ/実写風/マンガなどビジュアルは多彩。アニメ表現の演出ファイル数は、1700以上に及んでいるそうだ。

またイベントの中には一見本編と関連のなさそうなシーンもあるものの、読み進めていくとすべてが繋がっていることがわかるという。本作では多数のアニメーション表現によって、小さな謎がやがて大きな展開へとつながる、謎に満ちた物語が描かれるのだろう。


本作は、開発者のnonuple9氏が手がけている。プレスリリースによると、同氏は会社員時代に『モンスターハンター』シリーズのゲームデザインや、『逆転裁判』シリーズのシナリオに携わったというクリエイターだ。

また本作『ノナプルナイン:アシンプトート』は、同氏によって2012年頃から制作されてきた。2014年の時点では成人向けの作品として制作されており、コミックマーケット86にて体験版を頒布。2016年には、本編から独立したシナリオを描く『ノナプルナイン:アウト・オブ・オーダー』全年齢版がリリースされていた。その後、2022年に講談社ゲームクリエイターズラボの第2期ラボメンバーに選出。今回ストアページ公開とともに、2026年のリリースが告知されている。本作は開発12年目を迎えているが、ついに完成が近づいてきたのかもしれない。

『ノナプルナイン:アシンプトート』は、PC(Steam)向けに2026年リリース予定だ。また公認Discordでは本作の最新情報や開発情報なども公開される予定とのこと。興味のある人は参加してみるといいだろう。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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