Nintendo Switch 2での「Switch向けゲーム動作」ユーザー検証が白熱。パワーアップ報告から問題報告まで約400タイトル

海外掲示板Redditの「Nintendo Switch 2」（以下、Switch 2）についてのとあるスレッドに注目が集まっている。同スレッドにはSwitch 2におけるNintendo Switch（以下、Switch）向けソフトの動作に関するユーザー報告が集積されており、熱心なコミュニティ活動の結果、本稿執筆時点で約400タイトルもの動作状況が報告されている。

Switch 2には、一部を除くSwitch向けタイトルとの後方互換性がある。タイトルによってはSwitch 2の性能や機能を活用する無料アップデートが配信されたり、別途「Nintendo Switch 2 Edition」がリリースされたりといったものもあるが、そうしたアップデートなしでも多くの作品が動作可能だ。本体性能の向上からか、ロード時間が短縮されたり、スムーズに動くようになったりすることもあるという（任天堂公式ニュース）。

とはいえ、Switch 2 にてどのタイトルでどのようなパフォーマンスアップが見られるのかは公式では具体的にまとめられていない。そうした中でSwitch関連のトピックを扱うRedditユーザーコミュニティr/NintendoSwitchに投じられた、動作状況のユーザー報告スレッドが大きな賑わいを見せている。同スレッドは6月6日に投稿されたのち、本稿執筆時点で約1200件のUpvote（高評価）、および約1600コメントを集めている。

同スレッドには投稿者コメントにて、Switch向けタイトルのSwitch 2でのパフォーマンスについてリストアップ。随時更新されており直近では現地時間6月12日に更新が実施された。本稿執筆時点でリストに挙げられたタイトルは395タイトルにおよぶ。

このなかではたとえば『ファイアーエムブレム エンゲージ』が「30fps、ロード時間改善（複数のユーザーにより報告）」、『バイオハザード5』が「60fps、より良いパフォーマンス」といった風にユーザー報告が紹介。一方で「テクスチャの品質低下」「クラッシュやスタッタリングが発生する」といった風に、Switch 2 でプレイした際にパフォーマンスに問題が生じるというタイトルの報告も見受けられる。「Switchとパフォーマンスは同じ」とされるタイトルも散見され、すべてのタイトルでパフォーマンスが向上するわけではないようだ。

これらはあくまでユーザー報告に基づく情報という点には留意したいものの、投稿から10日間でかなりの数のユーザーがリスト作成に協力している様子だ。また先述した無料アップデートが実施済みのタイトルやNintendo Switch 2 Editionのあるタイトルについては、公式由来の情報が記載されている。

なおスレッド投稿者であるwtfimdoingwithmylife氏は本リストについて、あくまでユーザー意見を参考にした目安として作成したものであることを伝えている。またリスト中には「テクスチャの改善」といった報告もみられるが、厳密な技術検証ではなくユーザーの主観に基づいているとみられる点にも留意してほしいそうだ。あくまで現時点での情報共有に留まるリストであり、ゲームを購入すべきかどうかの判断基準になることを目的にはしていないとも説明。ただ情報の中に誤りや紛らわしい点があれば、修正していく方針だという。

ユーザー報告を集積して作成されているSwitch 2でのSwitch向けタイトル動作状況リスト。ちなみにwtfimdoingwithmylife氏のスレッド投稿から始まった活動ではあるものの、別のユーザーによってGoogleスプレッドシートが作成。こちらではより詳細な情報が記載されており、コミュニティ活動として本格化している状況も伺える。情報の正確性はさておき、コミュニティ主導での検証活動が早くも大きく賑わっている点は興味深い。Switch 2にて向上した性能が、慣れ親しんだSwitch向けタイトルでどのように発揮されるのかはユーザーにとって気になるところなのだろう。

ちなみに任天堂は互換プレイ時のパフォーマンス向上について、先述の発売時に公開された公式ニュース記事内で言及しているのみ。任天堂の公式動作検証も動作に問題があるかどうかの報告となっており、パフォーマンス向上についての公式情報を得ることはできない。そうした“探求心”を刺激するような状況も、ユーザーの検証活動が熱を帯びている背景としてあるのかもしれない。