Nintendo Switch 2、米国に続きカナダでも予約開始日を延期。「相互関税」の影響止まらず
任天堂はNintendo Switch 2について、カナダでも予約注文を延期すると発表。トランプ政権による米国での予約受付延期を受けたもので、相互関税の影響が波及しているかたちだ。

任天堂は4月9日、Nintendo Switch 2(以下、Switch 2)についてカナダでの予約注文を延期すると発表。カナダのメディアMobileSyrupが報じている。なおカナダでのSwitch 2発売日に関しても、6月5日で変更はないとのこと。
Switch 2はNintendo Switchの後継機種だ。携帯モードと、ドックに取り付けてのTVモードの切り替えができる点や、コントローラーの取り外しが可能な特性を引き継いでいる。Switch 2では、付属コントローラー「Joy-Con 2」がマグネット式になり、マウス機能も搭載している。そのほかCPUやGPUの性能が大きく上がり、解像度が1080pに、対応フレームレートが120fpsまで向上。TVモードでは画面解像度1440p、および4Kでの出力にも対応するなど、各所パワーアップが図られている。
Switch 2は日本をはじめとした各国で抽選予約受付が順次開始されている。カナダでは4月9日からの予約受付開始が予定されていた。しかし海外小売店GameStopやWalmartは今回、予約受付開始の延期を発表。具体的な日付は任天堂より改めて発表されるとしている。
今回のカナダでの予約受付の延期発表は、アメリカでの予約受付延期に基づく判断のようだ。アメリカでは4月4日、米任天堂が同国内でのSwitch 2の予約受付を当初予定の4月9日より延期することを発表していた(関連記事)。
この判断の背景には、米国のドナルド・トランプ大統領による「相互関税」の存在がある。トランプ大統領は現地時間4月2日に政策の一つとして相互関税を発表。これはすべての輸入品に対して一律で10%の基本関税を課し、さらに国・地域別に追加の関税が数十%単位で課されるものだ。アメリカに輸入される商品にすべて追加で税が課されるため、中国・ベトナム・マレーシアが生産拠点となるSwitch 2についても価格への影響が懸念されていた。
米任天堂は、関税の潜在的な影響と市場にあたえる変化を見極めるためにアメリカでの予約受付延期を決断したという。そしてカナダにおける予約延期は、アメリカでの予約注文受付延期を受け、アメリカと予約注文開始タイミングをあわせるための対応とのことだ。なお本稿執筆時点ではアメリカでの予約注文開始日はまだ発表されていない。
ちなみにトランプ米政権が相互関税の導入を発表したタイミングは、任天堂がSwitch 2の価格を発表した直後であった。そのためか米任天堂のDoug Bowser社長によると、Switch 2の海外向け価格となる449.99ドル(約6万6000円)には、相互関税は考慮されていないとのこと(関連記事)。米国およびカナダでの新たな予約注文開始日や、価格が変更されないかどうかも含めて、海外でのSwitch 2発売に向けての動向は今後も注目されるところだろう。
「Nintendo Switch 2」は6月5日に発売予定。なお日本国内向けの予約抽選受付は4月16日11時までマイニンテンドーストアにて実施中だ。また全国のゲーム取扱店やオンラインショップでは、4月24日以降準備が整い次第、順次予約または抽選の受付が開始されるとのこと。