話題の犬ゲーム『マイリトルパピー』さっそく大好評。飼い主に早く会いたくて天国を飛び出したコーギー犬の大冒険

KRAFTONは11月7日、『マイリトルパピー(My Little Puppy)』をリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)。

パブリッシャーのKRAFTONは11月7日、傘下のDreamotionが手がける『マイリトルパピー(My Little Puppy)』をリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)で、ゲーム内は日本語表示に対応している。本作はさっそく多くの好評を集めている。

『マイリトルパピー』は、犬が主役のアクションアドベンチャーゲームである。舞台となるのは犬が死後に幸せに暮らす天国で、主人公はウェルシュコーギーのボング。ボングは生前、捨て犬となって檻の中で過ごしていたが、8歳の高齢犬でありながら幸運にも新しい家族「パパ」と出会い、残りの生涯を幸せに送った。その後ボングは友だちの犬や、やさしい天使たちとともに犬の天国で平穏な暮らしをしていたが、ある日かすかにパパの匂いが漂ってきたことに気がつく。そしてボングはいても立ってもいられず、犬の天国を飛び出してパパを迎えにいくのだ。こうしたストーリーは「人が死ぬと、先にあの世に旅立った犬が迎えに来る」という話から着想を得ているようだ。

ゲームプレイは三人称視点のアクションアドベンチャーとなっており、プレイヤーはボングを操作してその旅路を体験することになる。プレイ中のほとんどの時間、魅力的なコーギーの後ろ姿を堪能できることだろう。操作は移動やジャンプ、ダッシュなどのほか、犬の嗅覚を活かした「においを嗅ぐ」アクションも存在。パパの匂いを辿って目的地を確かめる以外にも、人を探したり、マーキングで自分が通った場所を記録して道に迷わないようにするなど、多くの場面で活用できる能力だ。

冒険の道中ではさまざまな困難も立ちはだかる。ボングが冒険するのは天国の外なので、危険も存在するのだ。幸い、犬の天国でみんなを見守っていた天使「おじいちゃん」が不思議な力でボングを守ってくれるため、ボングが怪我をしてしまったり、取り返しのつかない事態に陥ったりすることはない。穴に転落するなどの失敗をしてもすぐに元の場所に戻ることができるため、その点は安心してプレイできる。

ただし、ボングは体高の低いウェルシュコーギーである。力は強くないし、ジャンプしてもそれほど高くは跳べない。そのため、行く先々で出会う犬や人と助け合いながら進んでいくことになる。こうした物語はミニゲーム形式で展開されることも多く、リズムゲームのようになっていたり、ステルスアクションになっていたりと、内容はさまざま。散歩中に何か見つけて興味津々になるような、新鮮な気持ちが続くだろう。

そんな本作はリリース直後から好評を集めている。本稿執筆時点でSteamユーザーレビューは約200件あり、そのうち97%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。映画のオマージュネタがあることや、涙を誘う物語性なども相まって、本作はかねてより話題となっていた(関連記事)。そんな前評判を裏切らない高評価を得たかたちだ。本作はそのストーリーもさることながら、細かな仕草まで再現された犬へのこだわりの強い作品だ。レビューではストーリーに感動したという声が聞かれると同時に、犬のモーションがかわいい点も好評だ。

本作を手がけるのはKRAFTON傘下のクリエイティブスタジオDreamotionだ。過去にはモバイル向けのゲームを多く手がけてきたスタジオで、本作は同スタジオ初のPC向けの買い切りタイトルとなる。過去作としては現代戦を描いたものや、剣戟アクション、ファンタジー風ストラテジーなどが見られ、本作とは作風が大きく異なっている。本作はスタジオにとって新たな挑戦と言える作品だったわけだが、デモ版を公開してフィードバックを収集し、細かい部分まで改善する開発体制が高い評価につながったのだろう。

『マイリトルパピー』はPC(Steam)向けに配信中。現在はリリース記念セールが開催されており、11月18日までの期間限定で定価の20%オフとなる税込2320円で購入可能だ。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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