中世戦争RPG『Mount & Blade II』 を「戦国時代」にする超大型非公式Mod、ついに6月リリースへ。舞台は日本全土、覇道を行くも戦場跡で死体漁りして暮らすも自由

Shokuho Studioは、中世戦争RPG『Mount & Blade II: Bannerlord』向けの大規模非公式Mod「Shokuhō(織豊)」を6月にリリースすると発表した。

Mod開発チームのShokuho Studioは、中世戦争RPG『Mount & Blade II: Bannerlord』向けの大規模非公式Mod「Shokuhō(織豊)」を6月にリリースすると発表した。本作の舞台や登場人物を日本の戦国時代へと変貌させるものとなっている。

『Mount & Blade II: Bannerlord』は、中世を舞台としたアクションRPG『Mount & Blade』シリーズの最新作だ。プレイヤーは、架空の中世ヨーロッパ「カルラディア」と呼ばれる広大な世界を訪れた放浪の騎士となり、自由に暮らしていく。攻城兵器を用いて要塞を攻めたり、権力を求め熾烈な戦いに身を投じたり、さらには犯罪組織を設立したりと、自分なりの生き方を選んでいく。大規模な攻城戦が展開する戦闘のほか、外交や経済、子どもへの領地継承など、さまざまな要素が存在。中世の人生を追体験できるゲームプレイが魅力の作品であり、3月には売上本数500万本突破が発表された人気タイトルだ。


「織豊」 は、そんな本作の舞台を日本の戦国時代へと変貌させる大規模非公式Modだ。今回Shokuho Studioより最新トレーラーが公開されるとともに、6月にリリースされることが発表された。本Modの舞台となるのは、1568年以降の戦乱が蔓延する日本。民衆が一向一揆を起こし、織田信長が幕府を脅かし、キリスト教や新技術が持ち込まれた動乱の時代をプレイヤーの手で切り開いていくことなる。ちなみに織豊とは、織田信長と豊臣秀吉の名前から取られた言葉であり、二人による政権や時代を指している。なお本Modは、歴史的な正確さを追求しつつ、ベースとなる『Mount & Blade II: Bannerlord』の持ち味もバランスよく残すことを目指しているそうだ。

本Modではまず、本作のワールドマップが日本列島に変化。北海道から九州まで、富士山や琵琶湖なども再現された日本が舞台となり、主人公以外にも軍隊や商人などがリアルタイムで日本列島を移動する。日本近海を船で移動することも可能だ。集落や街では本編と同様にクエストを受注したり、兵士を雇用していく。なお、本編におけるカルラディアと比較すると、九州と四国を含む円だけでカルラディアに匹敵する広さになるほど、広大なワールドマップとなっている。

そんな広大な日本で、プレイヤーは権力を駆け上がる野心的な侍から、荒廃した田畑を略奪する浪人まで自由な立場で暮らしていく。集落や戦闘において移行する3Dフィールドも日本の風景に変化。ススキや紅葉が美しいフィールドで大規模な戦闘をおこない、城での攻城戦も可能だ。プレイヤーやNPCたちの武器や甲冑などの装備品も史実をもとにすべて新規に作成されており、馬の装飾品なども変更することができる。

また、「Post-Battle Locations(戦争後の土地)」というフィールドも追加されており、戦争直後のフィールドでは力尽きた兵士から装備品などを略奪することも可能。しかし、プレイヤー以外にも略奪者はいるため注意して略奪する必要がある。戦争が大規模であるほど戦利品や略奪者も増えていくため、引き際の見極めが重要なコンテンツとなるようだ。

さらに、本Modでは「Enlistment(入隊)」という新たな機能も追加。有力な領主に一般兵として入隊し、戦闘やクエストをこなして階級を上げていく。階級が上がれば強力な装備を獲得し、重要な任務を任される。実力を示し続けることで歴史上の有名な大名から声がかかることもあるという。なお本Modの開発中には、主要派閥として織田派、徳川派、武田派、毛利派、上杉派など8つの派閥が計画されていることが伝えられていたため、それらに所属する有名武将の登場にも期待できそうだ。

本Modは確認できる限りでも2020年12月には着手されており、同月の発表時点で70名以上のボランティアが開発に携わっていたという。前作『Mount & Blade: Warband』を戦国時代化するMod「Gekokujo(下剋上)」の精神的後継作であり、Gekokujoの作者であるMarty氏も開発に参加しているそうだ。ちなみに、本Modはソロプレイのキャンペーンモード向けであり、マルチプレイヤーについては将来的な計画の一つのことだ。


なお、『Mount & Blade II: Bannerlord』は公式にModサポートされているものの、Modそのものはあくまで非公式であるため、導入に際しては自己責任であることを留意されたい。また、6月17日には海戦を主体とする大型拡張コンテンツ「War Sails」の発売も予定されており(関連記事)、DLCとの互換性や競合にも注意が必要となるかもしれない。

『Mount & Blade II: Bannerlord』はPC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに配信中。「織豊」は、Steamワークショップ/ModDB/Nexus Modsにて6月に公開予定だ。

Haruki Maeda
Haruki Maeda

3DアクションRPGと犬をこよなく愛するPCゲーマー。『フォールガイズ』のようなわちゃわちゃ系も大好きです。

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