カプコン、業績絶好調にもかかわらず株価が急落。『モンスターハンターワイルズ』の売上が“想定を下回った”ことを受けてか

カプコンは7月30日、2026年3月期第1四半期の業績発表をおこなった。大幅な増収増益であったものの、同社の株価は続落を見せている。

カプコンは7月30日、2026年3月期第1四半期の業績発表をおこなった。大幅な増収増益であったものの、同社の株価は大幅な続落を見せている。gamebizが伝えている。

業績発表によると、カプコンでは第1四半期、すべてのセグメントで増収増益であったという。売上高は4550億円、営業利益は2460億円、純利益は1720億円となっており、それぞれ前年同期比53.7%増、90.8%増、72.8%増の大幅な増収増益を達成した。

コンシューマ向けゲームを扱うデジタルコンテンツ事業も新作発売や安定したリピート販売により好調。Nintendo Switch 2版の『ストリートファイター6』発売、Netflixアニメ配信後の『デビル メイ クライ 5』の好調、『バイオハザード レクイエム』発表後のシリーズ旧作の販売続伸などにより、大幅な増収増益となったようだ。

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一方で株価は7月30日の終値が4283円であったところから急落し、7月31日の始値は4000円台を割る3962円となった。業績が好調であったにもかかわらず下落を見せた背景として、『モンスターハンターワイルズ』の売上が要因とみられている。

カプコンは決算短信にて「リピートタイトルにおいては、今年2月発売のシリーズ最新作『モンスターハンターワイルズ』の販売本数は想定を下回った」と言及。同作は2025年3月末時点での累計販売本数が約1010万本と伝えられていたが、今回の業績発表を見るにそこから6月末まで3か月間での売上は約48万本。業績発表ではシリーズの過去作『モンスターハンターライズ』が販売本数を伸ばしたことなどにも触れられたものの、市場の懸念材料になったようだ。

ちなみにカプコンの株価が4000円台を上回ったのは5月中旬のこと。同時期に発表された2025年3月期通期決算で8期連続の成長を見せたことなども相まって上昇を見せ、過去最高の株価を更新し続け、一時は4800円台にまで達していた。そうした勢いが落ち着きを見せたといえる。

なお『モンスターハンターワイルズ』については不評が集まっているものの、フィードバックを受けた調整も急ピッチで進められている。先日には9月末に予定されていたエンドコンテンツの拡張が、約1か月半の前倒しで8月13日に実施されることが発表された(関連記事)。リピート販売においてカプコンの想定を下回っているという本作ながら、今後のアップデートで評価や売上が持ち直すかどうかは注目される。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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