オープンワールド・ライフシムRPG『Mirthwood』、課題ありつつも大盛況。『Stardew Valley』風にファンタジー人生を体験できるとして人気高める


パブリッシャーの V Publishingは11月7日、Bad Ridge Gamesが手がける『Mirthwood-マースウッド-』を配信した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、ゲーム内は日本語表示に対応している。本作は課題を指摘する声も寄せられているものの、さっそく多くのプレイヤーを集めている。

『Mirthwood』はオープンワールドRPGにライフシム要素が組み合わされた作品だ。『Fable』『Stardew Valley』『RimWorld』『The Sims』といった作品から影響を受けているとのこと。本作の舞台となるのは戦乱の中世ファンタジー世界。平和に暮らしていた主人公の村もある日襲撃され、焼け落ちてしまう。主人公は戦から逃れるため船に乗り、「マースウッド」と呼ばれる土地で新たな生活を始める。

本作では2Dのオープンワールド世界を舞台に、プレイヤーは自由に生活を営んでいく。ただし本作には空腹ゲージが存在するため、なんらかの手段で食料を確保する必要がある。プレイヤーはたとえば放棄された廃屋を拠点とし、農場を作ることができる。ツルハシや斧、鎌といった道具を駆使して荒れた庭を整備し、素材を集めてクラフトをおこなうのだ。土地を耕して作物の種をまき、毎日水をやれば数日後には収穫可能に。手にした食料は料理して食べたり、あるいは近くの村で売却することができる。

村では住人たちが生活しており、交流することが可能。挨拶したり侮辱したりできるほか、話題を選んでトークをおこなうことも可能。NPCにはそれぞれ性格が設定されており、個性やそのときの気分に合わせた話題を選べば、友好度が上昇する。親密な関係になれば家に招いたり、ロマンスしたりできる。


そうして村人と話したりしているうちにクエストが発生し、冒険に導かれることもある。本作には6つの地域と3つの街が存在しており、野外には盗賊やモンスターなどが生息している。バトルはリアルタイムで展開し、弱攻撃や大攻撃、回避やパリィといったアクションが使用可能。装備品にはレアリティが存在しているほか、経験を積むことでクラスのレベルが上がるといった要素も存在。冒険を重ねることで主人公を強化していくことができる。

また本作には道徳心というパラメーターが存在。道徳心は善行を積めば上昇するが、盗みなど犯罪をおこなうと減少する。多くの人に好かれる善人になったり、あるいは鼻つまみ者の悪党になったりと、自由な生活を楽しむのだ。


本作はSteamにて11月7日に配信が開始された。SteamDBによると、同時接続プレイヤー数はピーク時に約2400人を記録。多くのプレイヤーを集める好調な滑り出しを見せている。またユーザーレビューでは、本稿執筆時点で約420件中74%が好評とする「やや好評」ステータスとなっている。

レビュー内容では、生活要素と冒険が組み合わさった本作のコンセプトが好評を集めている。森の中でのんびり畑を耕したり、冒険に出かけたりと、気の向くままに遊べるのが楽しいとする声が複数見られる。また、クエストにしっかりストーリーが用意されているとして評価する声も見られるほか、日本語のレビューにおいては、日本語翻訳の品質が高いと評価する声も見受けられる。


一方でレビュー全体として、バグの存在を指摘する声が多く存在。特定状況でゲームが進行不能になる、勝手に画面がスクロールして操作ができなくなる、といった事例が複数のユーザーより報告されている。好評とするレビューにおいても、バグの多さは本作の課題とする意見が散見。ゲームプレイの安定性に懸念が寄せられる状況となっている。

開発元のBad Ridge Gamesはこうした状況を認識しており、現在改善に向けて取り組んでいるとのこと。発売日と同日の11月7日にはさっそくDay Oneパッチが配信。いくつかの問題が修正されている。ユーザーレビューでは開発元の素早い対応を評価する声も見られ、今後のさらなる改善に期待する声が寄せられている。

『Mirthwood-マースウッド-』はPC(Steam)向けに配信中だ。ゲーム内は日本語表示に対応している。また現在リリース記念セールがおこなわれており、11月17日まで10%オフとなる税込2520円で購入可能だ。