重力操作メトロイドヴァニア『Metro Gravity』高評価ラッシュで急発進。『スーパーマリオギャラクシー』と『Hi-Fi RUSH』など豪快融合、手に汗握るリズミカルパリィ勝負
mrkogamedevは6月20日、3Dメトロイドヴァニア『Metro Gravity』を配信開始した。さまざまな人気作を彷彿とさせる要素が見事に融合しているとして大変な好評を博している。

個人デベロッパーのmrkogamedevは6月20日、3Dメトロイドヴァニア『Metro Gravity』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。さまざまな人気作を彷彿とさせる要素が見事に融合しているとして大変な好評を博している。
『Metro Gravity』は、重力を操る3Dメトロイドヴァニアとリズミカルな戦闘が融合したアクションアドベンチャーだ。舞台となるのはレトロなローポリグラフィックで人々の潜在意識が具現化したホールズ(Halls)。ホールズで目覚めたプレイヤーは上も下もない不思議な空間を探索し、時には敵と戦いながら脱出を目指すこととなる。

本作ではプレイヤーの足場に重力が発生することが特徴。壁に触れれば壁が足場となり、崖に歩き続ければ崖が足場となるわけだ。また、いつでも重力ロックを使用可能で、現在の重力方向を維持したまま移動や探索することもできる。探索する過程で出会うNPCからは新たな能力を入手。たとえば重力ビームは一定範囲に固定方向の重力を発生することができ、オブジェクトを動かすことができる。
また、グラップリングフックのような能力を使えば離れた位置へ引き寄せられ、その勢いを利用してスライド移動することも可能。さらに、複数のオブジェクトを連結して動かすこともできる。能力は2つのスロットへ装備できるため、複数の能力を組み合わせて行く手を阻むパズルやギミックを解き、これまで行けなかったエリアを探索するのだ。

ホールズには敵も徘徊しており、バトルにおいては敵のモーションに応じてパリィ・回避・ジャンプをタイミングよく発動することが重要となる。そしてボス戦においては固有のBGMが用意されており、ボスはBGMのリズムに合わせた連続攻撃を放ってくる。プレイヤーは何度もボスに挑むことで攻撃パターンを見極め、リズムよくパリィ・回避・ジャンプでボスの攻撃をさばきながらダメージを与えていくのだ。なお、HPは被弾ごとにハートが一つ減るライフ制となっており、探索してハートの欠片を集めることでHP上限を増やすことが可能だ。
本作を手がけるのは個人デベロッパーのmrkogame氏。2024年5月よりYouTubeに開発ログが投稿されており、『スーパーマリオギャラクシー』、『ゼルダの伝説』、『Hi-Fi RUSH』、そしてメトロイドヴァニアとパズルゲームに影響を受けたとのこと。当初は完成させるビジョンはなく、学びのためにプロジェクトを作ったそうだ。しかしながら、ローポリメトロイドヴァニアとして人気を博した『Pseudoregalia』に天啓を受け、本作を最初のゲームとして完成させることを決意したという。

そして6月20日にSteamより配信され、本稿執筆時点のSteamユーザーレビューは210件のうち94%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。本作の特徴である重力が足場になるシステムは『スーパーマリオギャラクシー』を彷彿とさせつつ、重力ビームなどの能力により『GRAVITY DAZE』のような独特な浮遊感も得ることができる。また、リズミカルな連続パリィが必要な歯ごたえのあるボス戦は、『Hi-Fi RUSH』と『SEKIRO』が融合したような感覚を受ける。そうした点が好評を博しており、また個人開発の処女作であることから今後に期待する声も多く見られる。
一方で、パズルの解き方にヒントが少なかったり、戦闘中のUI表示が見づらいといった粗削りな部分もわずかに指摘されている。また、視点が頻繁に変化するため酔いやすい人には向いていないだろう。本作は製品版への引き継ぎ可能な体験版が配信されているので、興味のある方はそちらをプレイするのもよさそうだ。
『Metro Gravity』はPC(Steam)にて配信中。製品版へセーブデータを引き継げる体験版も配信中だ。