作家フランツ・カフカ題材のノベルゲーム『カフカの変身』スマホ向けに配信開始。知られざる苦悩や父との軋轢を描く、古典文学再解釈ゲーム

Growing Seedsは10月2日、『カフカの変身』の配信を開始した。チェコ出身の作家であるフランツ・カフカと同氏の代表作である「変身」を題材にしたビジュアルノベルだ。

Growing Seedsは10月2日、『カフカの変身』の配信を開始した。対応プラットフォームはiOS/Androidで、基本プレイ無料。

『カフカの変身』は、チェコ出身の作家であるフランツ・カフカと同氏の代表作である「変身」を題材にしたビジュアルノベルだ。カフカが「変身」を執筆した1912年の秋が舞台となる。


本作では、作家としての生活を送りながらも、周囲に青年・サラリーマン・長男の役割を同時に求められ、不仲であった父との軋轢に耐え忍ぶ人間としてのフランツ・カフカを描いているという。カフカの内面や父との関係性を掘り下げながら、なぜ「変身」を書くに至ったか、そして、同氏が書き上げた「変身」にはどういった意味が込められているのかというのを再解釈し、ノベル形式のゲームに落とし込んでいるとのこと。

フランツ・カフカという人物を掘り下げるにあたり、同氏が父から受けた苦痛と密接な関わりがある小説作品「変身」「判決」以外にも「城」、「裁判」などの長編や短編集、日記や手紙なども参考に制作。現代人にも共感できる内容になっているという。


本作は「MazM(メジュム)」という、古典文学作品をゲームを通じて紹介するプロジェクトの5作目となる。「MazM(メジュム)」シリーズの初期作品である『ジキル&ハイド』はグーグルプレイインディーゲームフェスティバル TOP3など複数の賞を受賞し、24年8月時点で600万ダウンロードに達するなど高く評価されている。

本作も事前登録者数が10万人を超えていたことから、多くのユーザーがリリース前から注目していたことが窺える。なお2024年11月末には「MazM(メジュム)」シリーズに連なる、エドガー・アラン・ポーの代表的な短編「黒い猫」と「アッシャー家の没落」のストーリーを再解釈したホラー・オカルト新作をリリース予定とのこと。気になる方は公式Xアカウントをフォローして続報を待とう。

『カフカの変身』は、iOS/Android向けに基本プレイ無料で配信されている。

Sen Ito
Sen Ito

シミュレーター系や作業系のゲームをしたり、絵を描いたり小説を書いたりなどしています。『トライブナイン』の辰沼龍斗がとにかく好きです

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