大ヒットゲーム『マーベル・ライバルズ』ディレクター、突如レイオフされる。運営真っ只中で

『マーベル・ライバルズ』にてディレクターを務めるThaddeus Sasser氏は2月19日、同氏のチームが突然レイオフされたことを明らかにした。

マーベル・ライバルズ』にてディレクターを務めるThaddeus Sasser氏は2月19日、同氏のチームがレイオフされたことを明らかにした。本作は成功を収めているにもかかわらず突然のレイオフがおこなわれたという。

『マーベル・ライバルズ』は、2024年12月6日にリリースされた基本プレイ無料の対戦TPSだ。NetEase GamesとMARVEL Gamesが協力して制作している。本作では「マーベル」のスーパーヒーローやヴィランたちがロール分けのあるプレイアブルキャラとして登場し、6対6のバトルを繰り広げる。

本作はリリース直後から非常に高い人気を博しており、初月の売上について200億円以上との推計も報じられている(関連記事)。またSteamでは1月10日のシーズン1開幕にあわせて最大同時接続プレイヤー数が60万人を突破するなど、リリース後にも人気を高めている(SteamDB)。


一方で、本作のディレクターThaddeus Sasser氏を含む開発チームにレイオフが実施されたという。同氏の、ビジネス向けSNSであるLinkedInアカウントにて報告されている。同氏は『マーベル・ライバルズ』を成功に導いたばかりにもかかわらずレイオフの憂き目にあったことを受け、「なんて奇妙な業界だ(This is such a weird industry…)」と吐露。とはいえ気持ちを切り替えて、レイオフされたスタッフの再就職をサポートすべく、レベルデザイナーのGarry McGee氏の功績や能力の高さを紹介した。

このほかゲームメディアSecond Windの編集長Nick Calandra氏は関係者の証言として、『マーベル・ライバルズ』の米国チーム6名がすべてレイオフされたことを伝えている。Sasser氏の投稿も踏まえると、同氏が率いていたチームが全員レイオフされた格好だろう。今後『マーベル・ライバルズ』の開発は、米国以外のチームが手がけていくとみられる。

なおSasser氏のチームは新たなゲームプレイの仕組みやレベルデザインなどを生み出す「R&D(Research & Development、研究開発)」部門を担っていたそうだ。本作では別のディレクターとしてGuangyun Chen氏もおり、拠点ごとに役割が違っていたのだろう。レイオフの背景は不明ながら、本作の運営を続けていくうえで、新要素の創出に割くリソースを削減するといった判断があったのかもしれない。とはいえ初動で大きな成功を収めたゲームの開発を主導したディレクターがチームと共に突然レイオフされたという報告は、業界に波紋を広げている。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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