『マリオカート ワールド』の開発には、バンダイナムコスタジオとモノリスソフトがダブル動員。受託開発の名手が集結

Nintendo Switch 2向けのタイトル『マリオカート ワールド』にて、バンダイナムコスタジオやモノリスソフトなど、受託開発を手がけてきた企業が複数開発に携わっていたことが明かされた。

任天堂は6月5日、『マリオカート ワールド』をNintendo Switch 2向けにリリースした。本作の開発について、バンダイナムコスタジオおよびモノリスソフトなどが協力していることが明かされた。

『マリオカート ワールド』は、レースゲーム『マリオカート』の最新作。本作では最大の特徴として、草原・街・海・火山といったさまざまなロケーションがすべてつながった世界が舞台となる。各地には従来のシリーズ作品のようにコースが用意されるほか、コースを飛びだしていたるところでレースが繰り広げられる点も特徴だ。シリーズ恒例の「グランプリ」のほか、世界を横断する勝ち残り戦方式の「サバイバル」という新モードも登場している。

バンダイナムコスタジオとモノリスソフトは6月5日、『マリオカート ワールド』に関して、制作の一部に協力していることを明かした。バンダイナムコスタジオはコース、キャラクター、マシン、プロップ、アニメーションなどのビジュアルアセットの一部を受託制作。モノリスソフトはフィールドとキャラクターデザインの部分受託開発をおこなっている。

バンダイナムコスタジオはバンダイナムコエンターテインメント傘下のゲーム会社だ。自社IPを手がけるほか、任天堂タイトルの開発に数々携わったことでも知られており、『スマブラfor』『スマブラSP』にて受託開発を担当。今年リリース予定の『カービィのエアライダー』の開発も担当するとのことだ(関連記事)。『マリオカート』シリーズについても『マリオカート8』『マリオカート8 デラックス』にて、ビジュアルアセットの約半分を制作したと明かされている。

『マリオカート8 デラックス』

一方モノリスソフトは1999年に設立されたゲームスタジオ。『ゼノサーガ』シリーズや『バテン・カイトス』シリーズ、『ゼノブレイド』シリーズなどを手がけていることで知られている。そのかたわら、任天堂作品の開発協力もおこなっており、『あつまれ どうぶつの森』や『スプラトゥーン3』、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』などといった人気タイトルの部分受託も担当している。

このほか『スーパーマリオ 3Dワールド + フューリーワールド』などの開発協力をおこなってきた1-UPスタジオも『マリオカート ワールド』の一部デザインを担当しているとのこと。つまり本作では、以前より任天堂作品の受託開発を担ってきた会社が集結しているわけだ。

ちなみに「開発者に訊きました」では、『マリオカート ワールド』の任天堂側の制作陣へのインタビューも公開されていた。本作について、「シリーズとしてもジャンプアップをしたい」という思いから、ナンバリングを廃し、新たに「ワールド」として新作を開発していく方針があったという。その結果、コース同士が繋がっているオープンワールドの導入や、最大24人での対戦が可能になり、新たな要素の追加や規模の拡大などが図られている。“新しい『マリオカート』”の構築には苦労もあったことが示唆されており、過去にも受託開発実績のある会社と上手く分担されたうえで完成にこぎつけたのだろう。

なお『マリオカート ワールド』のプロデューサーを務める矢吹光佑氏は、本作を「新しい世代の『マリオカート』のスタート」になると表現している。“新世代”の『マリオカート』は各社の協力によって形作られているようだ。

マリオカート ワールド』はNintendo Switch 2向けに販売中だ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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