『マリオカート ツアー』がブラジルで「18歳以上対象」に。“ガチャ規制新法”の施行で、人気ゲームに続々影響広がる
任天堂のレースゲーム『マリオカート ツアー』について、ブラジルにてレーティングが18歳以上対象に引き上げられたようだ。

任天堂のレースゲーム『マリオカート ツアー』について、ブラジルにてレーティングが18歳以上対象に引き上げられたようだ。元々は全年齢対象とされていた。
本作は、モバイル向けの『マリオカート』シリーズ作品だ。iOS/Android向けに基本プレイ無料にて提供され、2019年9月よりサービスが開始。世界の都市をモチーフにしたオリジナルコースやシリーズ歴代コースが収録され、簡単操作にてレースを楽しめる。また、最大8人でのオンライン対戦も可能だ。

『マリオカート ツアー』の対象年齢について、日本のApp Storeでは「4+」、Google Playでは「IARC: 3+」にレーティングされており、事実上の全年齢対象となっている。ほかのほとんどの『マリオ』シリーズ作品と同様だ。これはブラジルでも同じであったが、最近になって一気に18歳以上対象に引き上げられたという。海外メディアMy Nintendo Newsなどが3月20日に報じている。
ブラジル向けの各アプリストアをWeb上で確認すると、App Storeでは全年齢対象を示す「AL」となっているが、Google Playにおいては確かに18歳以上対象の「18」になっている。ブラジルでは、政府機関Classificação Indicativaによってゲームなどのレーティングがおこなわれているため、おそらくApp Storeは例外というわけではなく、じきに「18」に更新されるものと思われる。

『マリオカート ツアー』のゲーム内において、全年齢対象から18歳以上対象への引き上げにつながるような変更は直近ではおこなわれていない。では何があったのかというと、今回のブラジルでのレーティング変更の背景には、「ECA (Estatuto da Criança e do Adolescente) Digital」という同国の新法の存在があるものと考えられる。同法は、デジタルサービスにおける未成年者の権利保護を目的として2025年9月に成立し、先日3月18日に施行された。
同法は、ゲームやSNSなど幅広いデジタルサービスに適用され、事業者にはユーザーの厳格な年齢確認などが義務付けられている。また、未成年ユーザーへの提供コンテンツに関する禁止事項も制定され、そのひとつには「有料のルートボックス」、すなわちガチャが挙げられている。
『マリオカート ツアー』では、2022年9月に配信されたアップデートにて従来のガチャ要素が廃止されたものの、ガチャに相当する機能は依然存在する。先に紹介したブラジルのGoogle Playストアページにて、18歳以上対象とレーティングされた理由を確認すると、「ゲーム内購入 (ランダムな商品を含む)」と記載されている。やはり新法によって本作のガチャ要素をブラジルの未成年者に提供できなくなったため、18歳以上対象へとレーティングが大幅引き上げとなったようだ。
ブラジルの新法ECA Digitalをめぐっては、ほかのゲーム各社も対応に追われている。たとえば、『クラッシュ・オブ・クラン』などで知られるSupercellは、ブラジル向けに有料ガチャ要素の削除や変更をおこなう方針を発表。また、Riot Gamesは『リーグ・オブ・レジェンド』などについて、当面ブラジルでは18歳未満はアクセスできなくなると案内している。
『マリオカート ツアー』に話を戻すと、本作のサービス開始当時には、ルートボックスを違法とするベルギーでリリースできないとして話題になった。ルートボックス(ガチャ)はギャンブルの一種ではないかという批判の声は根強く、近年その風当たりは各国で益々強まっている。先日には、欧州のレーティング機関PEGI(Pan European Game Information)がそうしたガチャ要素を含むゲームについて、今年6月以降の審査では「PEGI 16(16歳以上対象)」を付与する新たな基準を発表した(関連記事)。PEGIを採用する国は多く、業界内での今後の動向に注目が集まりそうだ。
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