『Magical Stone』プロチームの「SFG」が解散。同作オフィシャルサイトでは世界大会の中止を発表

『ぷよぷよ』『Magical Stone』のトッププレイヤーが所属していたプロチーム「Samurai Frontier Gaming(SFG)」が解散を発表した。また『Magical Stone』公式サイトでは6月に開催が予定されていた世界大会の中止もアナウンスされている。

『ぷよぷよ』『Magical Stone』のトッププレイヤーが所属していたプロチーム「Samurai Frontier Gaming(SFG)」が解散を発表した。『Magical Stone』は『ぷよぷよ』のe-Sports化をうたったタイトルとして3月27日に発表され、SFG所属プレイヤーが制作に関わっていたが、ネットゲームでのRMTによって得られた資金により開発されていたことが明らかになり、物議をかもしていた。また『Magical Stone』公式サイトでは6月に開催が予定されていた世界大会の中止もアナウンスされている。

 

「SFG」解散、その後の所属選手動向

プロチーム「Samurai Frontier Gaming」は4月8日、公式ツイッターにて解散とその理由を発表。存続することで「スポンサー企業に迷惑がかかる」「所属選手の今後に支障がある」とし、RMT問題についての謝罪を行っている。「SFG」結成は2月17日、それから2か月ほどでの解散となった。オープンから10日ほどしか経っていない公式サイトも、解散を受け更新凍結としている。

 
SFGに所属していたくまちょむ選手は、4月4日に簡単な謝罪声明を自身のTwitterにて発表していたが、翌日5日にさらなる事情説明のツイートを行っている。これらのツイートによるとくまちょむ選手は「マネージャーがRMTをしていた事実は噂でしか知らなかった」が、「『Magical Stone』のベータ版は知り合いにお願いされてテストプレイをしていた」という立場であったとのこと。今回の事態を受けて『Magical Stone』のプレイは辞めると明言している。

この後、4月8日のSFG解散発表を受け、くまちょむ選手は改めて自身の活動再開をも表明している。

他選手については、4月5日以降の動向は確認されていない。稀有な才能を有していた各選手の引退は『ぷよぷよ』コミュニティから惜しまれている。『ぷよぷよ』シリーズは、複数のゲームタイトルで毎年開催されるゲーム大会「Redbull 5G」に昨年まで5年連続で採用されており、今回の騒動で活動休止した選手たちの中には、過去の大会で華麗なプレイを披露した選手も含まれている。彼らの活動休止は、今後の『ぷよぷよ』競技シーンに大きな影を落としそうである。

 

世界大会中止、Greenlightからの消滅は「諸事情」と説明

『Magical Stone』公式サイトでは4月8日、ニュースとして6月に予定していた世界大会の中止を発表。さらに、4月4日にSteam Greenlightからのタイトル消滅が確認されていたことについても「諸事情により削除」との説明を行っている。

オープンベータテストは継続中だが、マッチング可能人数が着実に減少しているとの声もある。オンラインの対戦ゲームにおいて、プレイ人口の減少は対戦相手不足やレートの不確かさ等につながるため、明らかな致命傷である。ただ、このプレイ人口の減少については、アカウントセキュリティ周りの問題や、クライアントのアップデートが自動ではなく再ダウンロードとなり敷居が高い点なども、要因として挙げられている。RMT問題やプロ選手の引退といった周辺事情とは別に、ゲームそのものの今後の行方も懸念される。

Sawako Yamaguchi
Sawako Yamaguchi

雑食性のライトゲーマー。幼少の頃からテレビゲームに親しむが、プレイの腕前は下の下。一時期国内外のTRPGに親しんでいたこともあり、あらゆるゲームは人を楽しませるだけでなく、そのものが出発点となって人と人を結びつけ、新しい物語を作る力を持っていると信じている。2012年から始めた『League of Legends』について、個人ブログやTwitterにて日本語で情報発信を続けている。

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