『マジック:ザ・ギャザリング』の『モンスターハンター』コラボセット、まさかの「全面作り直し」で発売延期へ。カード選定や品質面への不満集まるなかで
ウィザーズ・オブ・ザ・コーストは11月27日、「Secret Lair x Monster Hunter Superdrop」の発売延期を発表した。

ゲーム会社のウィザーズ・オブ・ザ・コーストは11月27日、『マジック:ザ・ギャザリング』の『モンスターハンター』シリーズとのコラボ製品「Secret Lair x Monster Hunter Superdrop」について、発売を延期することを発表した。カード群は全面的に作り直されるとのこと。
『マジック:ザ・ギャザリング』はトレーディングカードゲームだ。1993年にアメリカで初めて発売され、世界初のトレーディングカードゲームとも呼ばれる。デジタル版の『マジック:ザ・ギャザリング アリーナ』も基本プレイ無料で配信中だ。
本作では、数か月おきに発売される通常のセット以外に、受注生産限定の製品「Secret Lair」が存在する。先日には、PlayStationの人気IPとコラボした「Secret Lair x PlayStation Superdrop」が登場し、『ゴッド・オブ・ウォー』や『Ghost of Tsushima』などのキャラクターやシーンがカード化されていた。


そして11月19日には、『モンスターハンター』シリーズとコラボ製品として「Secret Lair x Monster Hunter Superdrop」が発表。シリーズの各タイトルを象徴するモンスターやハンターのカードがお披露目され12月2日に発売される予定であった。
しかし11月27日に、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストは本製品の発売延期を発表。カードを全面的に作り直した上で、再度発表する意向を示した。同社は延期の理由として、カードの選定や『モンスターハンター』の世界観とメカニクスの統合といった要素について期待に応えられなかったとしている。すでに製品ページは削除されている。
Secret Lairで刷られるカードについては完全新規のカードも存在してきたなかで、「Secret Lair x Monster Hunter Superdrop」ではそのすべてが、既存カードと同じテキストで名前とイラストだけが異なる互換カードとなっている。トレーディングカードゲームでは、ゲームの中でプレイアブルであること、すなわちカードとしての強さもカードの価値を決める重要な要素。イラストには一定の評価が集まるものの、より人気なカードとしての収録を望む声も上がっていた。また各モンスターを表現する上では、色や能力が適切に割り当てられていないとする意見も多い。


ほかにも、英語版カードでは、初代『モンスターハンター』の舞台となった村の名前「Kokoto(ココット)」が「Kotoko」となっているスペルミスなども存在し、製品としての品質の低さも指摘されている状況であった。
本流のセットではないとはいえ、発表済みのカードを禁止や調整ではなく、新しく作り直すというのは異例の対応と言えるだろう。ウィザーズ・オブ・ザ・コーストによれば、詳細や新たな発売日については数か月後に告知する予定とのこと。人気シリーズ『モンスターハンター』とのコラボということで期待も寄せられており、無事に製品がリリースされるのか注目したい。
『マジック:ザ・ギャザリング』は最新セット「マジック:ザ・ギャザリング | アバター 伝説の少年アン」が発売中。デジタル版『マジック:ザ・ギャザリング アリーナ』はPC(Steam/Epic Gamesストア/公式サイト)/iOS/Android向けに配信中だ。




