イタリア裏社会オープンワールド『Mafia: The Old Country』がイタリア語音声に対応しないのは「シチリア語音声に対応するから」。リアリティを追求


パブリッシャーの2Kは8月21日、クライムアクションゲーム『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国(Mafia: The Old Country)』を発表した。本作はイタリア・シチリア島が舞台となるものの、ストアページではイタリア語音声には対応しないと表記されている点に注目が集まっていた(関連記事)。

一方で本作公式Xアカウントは本日8月22日、“ストアページ上でイタリア語音声に対応しないと表記されている理由”を明らかにした。それはイタリア語ではなく、「シチリア語」音声に対応しているためだという。

『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』は、オープンワールドクライムアクションゲーム『Mafia』シリーズの新作。対応プラットフォームはPC(Steam)およびPS5/Xbox Series X|Sで、2025年リリース予定だ。日本語表示にも対応する見込みだ。同シリーズではオープンなフィールドにて、さまざまな犯罪や裏社会での人間ドラマが描かれ、人気を博してきた。


本作では1900年代のイタリア・シチリア島を舞台に「裏社会の起源」が描かれるという。シチリアといえば、マフィアが成り立ったとされる土地。1930年以降を舞台としていた過去のシリーズ作品からさらに遡る、マフィアたちの物語が描かれるかたちだ。

これまでの『Mafia』シリーズの舞台は米国が中心となってきたものの、イタリア語音声にも対応していた。一方で『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国』のストアページ上では、英語/フランス語/ドイツ語/スペイン語/チェコ語/ロシア語の5か国語の音声に対応予定であることが示されているものの、イタリア語はインターフェイス・字幕での対応のみと表記されていた。満を持してイタリアの“マフィアの聖地”が舞台となるにもかかわらずイタリア語音声が含まれない可能性が示された点には、一部ユーザーから不満も寄せられていた。


そうした反応を受けてか本作公式Xアカウントは8月22日未明、本作が「シチリア語」音声に対応していると発表した。“ストアページ上でイタリア語音声に対応しないと表記されている理由”を明かしたかたちだろう。シチリア語とは、主にシチリア島で用いられている言語だ。かつて存在したアラビア語シチリア方言の語彙が多くみられるといい、標準イタリア語とはかけ離れているようだ。そのため単なる方言ではなく別の言語として扱われることもあり、本作のストアページ上でもあくまで“イタリア語音声には対応しない”と記載された模様である。

本作公式Xアカウントは声明において、「本物感は『Mafia』シリーズの持ち味である(Authenticity is at the heart of the Mafia franchise)」とも伝えている。舞台設定に応じたリアリティや説得力を出すために、こだわりをもって標準イタリア語ではなくシチリア語音声が採用されるかたちだろう。本作は6か国語の音声にも対応するものの、シチリア語で彩られる“本物感”のある演出も注目点となりそうだ。

『マフィア:オリジン ~裏切りの祖国(Mafia: The Old Country)』はPC(Steam)およびPS5/Xbox Series X|S向けに、2025年リリース予定。ゲーム内は日本語表示にも対応する見込み。さらなる詳細は今年12月に情報公開予定だ。