『League of Legends』新チャンピオン「Kindred, the Eternal Hunter」の実装が告知

Riot Gamesは『League of Legends』に次期新規チャンピオンとして「Kindred, the Eternal Hunter」を実装予定であることを明らかにした。Kindredはレーナーではなく、ジャングル内の中立モンスターでファームを行う「ジャングラー」としてのプレイが想定されている。

Riot Gamesは『League of Legends』に次期新規チャンピオンとして「Kindred, the Eternal Hunter」を実装予定であることを明らかにした

Kindredは半人半獣の姿をした女性の「Lamb」と、黒い獣「Wolf」という2体の精霊が一組となったチャンピオン。レーナーではなく、ジャングル内の中立モンスターでファームを行う「ジャングラー」としてのプレイが想定されている。敵を妨害する手段に乏しく、攻撃を受けるともろい代わりに、遠距離からダメージを与える能力に長ける「マークスマン」でもある。

上に掲載した動画は、9月14日に公式Facebookで公開されていたティーザーと同じもの。男性の声のWolfが「お話を聞かせて」とLambにねだると、Lambが「あらゆるものとぶつかってしまうため、自ら体を2つに引き裂いて友だちを作った男」の話をする。「それで、彼には友だちができた?」「そうだね、彼はいつも友だちといっしょになれたよ」で会話は結ばれる。

 

Kindredの能力

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遠距離攻撃の射程は短く、ダメージを出す能力に特化しているチャンピオンであるため、ジャングラーとしてのプレイ感触はMaster Yiなどメレー・キャリー型チャンピオンに近いと思われる。敵チャンピオンとの1対1では、先に相当な優位を得ていないと、Kindredの方がやられてしまうだろう。

注: 以下に掲載する能力詳細は、9月17日現在のPBEのもの。

 

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パッシブ: Mark of the Kindred
LambとWolfが獲物と定めた対象にマークがつく。Lambはパッシブアイコンの下に出るパネルを操作することにより、マークをつける敵チャンピオンを選択可能(マップ全体に有効、切り替えにはクールダウンが存在)。Wolfは敵陣側ジャングル内のモンスターおよびscuttle crabにランダムでマークをつける。このマークはミニマップで敵味方の双方から見ることができる。マークがついた対象を直接キル、もしくはキルに絡んでアシストを取るとスタックが蓄積、1スタックにつき攻撃対象の体力の1.25%が増加物理ダメージとなる。

パッシブのマークは敵チャンピオンだけでなく、敵陣側のジャングル内モンスターにもつくが、このマークは生きているモンスターにしかつかないため、敵ジャングラーの位置を類推する情報に使うことができる。ただし、このマークは敵チームにも見えているため、自軍側ジャングルに突如として敵ジャングラーが現れたり、あまつさえレーンをgankしに来たりする可能性もある。マークがついているモンスターとレーンの距離も重要になるだろう。

このパッシブは、強力な心理戦の道具でもある。マークがついた敵チャンピオンが、ジャングルから飛び出してくるKindredの影におびえて受動的なプレイをすれば、味方にとって有利な状況を作り出せる。マークを囮として、別のレーンの敵を襲うという手もある。マークがついた敵チャンピオンを倒すことによるダメージ強化は魅力的だが、敵チームの行動を乱すことによって、チームに貢献することができるという面もある。ただ、劣勢時はスタックをためるのが目に見えてむつかしくなるため、活きる場合と活きない場合がはっきりする能力でもある。

 

lol-new-champion-kindred-eternal-hunter-003Q: Dance of Arrows
Lambが指定方向に跳躍した後、付近の敵(3体まで)に矢を放つ。オンヒット効果は適用されない。跳躍は単純な短距離ダッシュであるため、薄い壁や段差であれば越えることが可能。

クールダウンがランクにかかわらず一律9秒であるため、メインの攻撃スキルとしては乱発できないようにみえるが、Wolf’s Frenzy(W)のなわばりの中で使うとクールダウンがマイナス2秒される。ジャングルを回る時や、戦闘が起きた時には、Wを起動してからQを使っていくのが重要になるだろう。

 

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W: Wolf’s Frenzy
パッシブ – Kindredは移動するとHunter’s Vigorスタックが蓄積してゆく(最大100)。最大スタックに達すると、Lambが行う次の通常攻撃にライフスティール効果が付く。
アクティブ – WolfがLambの周囲になわばりを作り、彼女から離れてその中にいる敵に対して8秒間攻撃を行う。WolfはLambが通常攻撃を行った対象に攻撃する。Lambがなわばりの中から離れるとWolfは攻撃をやめ、彼女に合流する。

純粋に手数とダメージが増えるため、ジャングル周回時や戦闘時にはとても頼りになる能力だ。ここぞという戦闘の前には必ず使っておきたい。

 

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E: Mounting Dread
指定した対象にKindredが強力なスローをかける。これによってスローがかかった敵に3回攻撃すると、3回めの攻撃と同時にWolfが飛びかかり、大ダメージを与える。

Kindredが持つ唯一のcrowd control(敵の行動を阻害する能力)。ダメージ増強能力でもある。レーンをgankする際はこの能力によるスローを敵チャンピオンにかけてから始めたい。集団戦の際には、このスローで敵の前線を引っ掛ければ、敵のなかに飛び込んで戦況をこちら側にかたむけるチャンスが到来するはずだ。

 

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R: Lamb’s Respite
Lambが自分と味方チャンピオンの間に広がる領域を祝福する(4秒間持続)。祝福された領域内にいるユニットは、敵味方双方ともに瀕死状態から体力が低下することがなくなる。祝福された領域が消失する時、領域内の全てのチャンピオンは一定量のヒールを受ける。

Ultimateであるこの能力は非常に強力で、上手に使えば素晴らしい効果を発揮できる。ドラゴンやバロンの体力も回復できるため、そういった重要な中立オブジェクティブを争っている時は、敵チームを混乱させる効果が大きいだろう。また、チームが決死のタワーダイブを行うときには、安心できる命綱として機能する。もちろん、自分が襲われて死にそうなときに使い、ピンチをしのぐこともできる。ただし、効果終了時には敵チャンピオンの体力も回復させてしまうため、一歩まちがえると味方の努力を無駄にしてしまう可能性もある。使いどきに慣れと熟練が求められる能力だ。

 

コンビネーション、カウンターなど

チーム内でコンビネーションがうまく機能するチャンピオンとしては、GragasやAlistarのようにスタンやノックアップで敵チャンピオンにきつい足止めをかけられるチャンピオン。また、Asheのようにダメージを与える能力に長けているが、逃げる能力に乏しいチャンピオンを助けて戦うこともできる。

Kindredはもろいジャングラーであるため、苦手なチャンピオンとしては、カウンタージャングル(敵ジャングル内に入り、敵ジャングラーを積極的に妨害する行為)を得意とするLee Sinなどがあげられるだろう。他にも瞬間的かつ継続的なダメージ出力が大きいCassiopeiaや、集団戦で下がっていてもどんどん踏み込んでくる能力をもつIreliaなどは、Kindredにとって要注意である。

有名配信者、Pants are Dragon氏によるPBEでのKindred(ジャングル)のプレイ。集団戦やジャングル内での立ち回りなど見るべき点が多い。

ローンチスキンはShadowfire Kindredとなる。
ローンチスキンはShadowfire Kindredとなる。

今回発表されたKindredは今までにないタイプのマークスマン・チャンピオンであり、パッシブのマークの切り替えや、Ultimateの使い方など、新しい要素が盛りだくさん。リリースまでバグ修正や細かな調整が続けられ、Patch 5.18の次のパッチでリリースされると思われる。

Sawako Yamaguchi
Sawako Yamaguchi

雑食性のライトゲーマー。幼少の頃からテレビゲームに親しむが、プレイの腕前は下の下。一時期国内外のTRPGに親しんでいたこともあり、あらゆるゲームは人を楽しませるだけでなく、そのものが出発点となって人と人を結びつけ、新しい物語を作る力を持っていると信じている。2012年から始めた『League of Legends』について、個人ブログやTwitterにて日本語で情報発信を続けている。

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