『League of Legends』IWCTが終了、他地域の代表選出も完了し世界大会への出場チームが出そろう

今年の『League of Legends』世界大会である「2015 World Championship(以下、Worlds)」に出場するチームが、9月5日をもって全て決定した。

今年の『League of Legends』世界大会である「2015 World Championship(以下、Worlds)」に出場するチームが、9月5日をもって全て決定した。

 

International Wildcard Tournament

地域内の大会で直接Worldsへの参加権を得ることのできないSecondary Regionのチームにとって、唯一Worldsへの道となるのがInternational Wildcard Tournament(IWCT)。ロシア、ブラジル、ラテンアメリカ、オセアニア、トルコ、東南アジア、そして日本。これらの地域を代表するチームが争い、最終的に2チームがWorldsへの出場権を獲得する。

参考記事: 【UPDATE】『League of Legends』の世界大会「2015 World Championship」への道となるトーナメント、「2015 International Wildcard Tournament」の出場チームが決定

 

IWC Turkey

IWCT前半戦として、8月26日から8月29日にかけて「International Wildcard Turkey(以下、IWC Turkey)」がトルコで行われた。大会はダブルラウンドロビン方式で行われ、初日と2日目で全てのチームが2回ずつ戦い、合計勝利数で順位づけ、最上位2チームが決勝戦(3本先取)に進み、優勝チームがWorlds出場権を獲得するという流れだ。

グループステージはオセアニア代表「The Chiefs eSports Club」が1位、東南アジア代表「Bangkok Titans」が2位で決勝戦に進出。「Bangkok Titans」が3勝1敗で決勝戦を制し、Worldsへの切符を手に入れることとなった。昨年のIWCTを勝ち抜きWorldsに出場した地元トルコ代表「Dark Passage」は3勝3敗と振るわず、Wildcard参加地域のレベルアップを感じさせる結果であった。

グループステージ最終戦績

1位 The Chiefs eSports Club(オセアニア) 4勝2敗
2位 Bangkok Titans(東南アジア) 3勝3敗
3位 Dark Passage(トルコ) 3勝3敗 ※直接対決は2試合ともBangkok Titans勝利のため
4位 DetonatioN FocusMe(日本) 2勝4敗

厚かった世界の壁

日本代表「DetonatioN FocusMe(以下、DFM)」は、初日初戦の対トルコ代表「Dark Passage」で敗北。しかし、続く対オセアニア代表「The Chiefs eSports Club」戦、対東南アジア代表「Bangkok Titans」戦では手堅い試合展開で2勝をあげ、初日は同率1位の座についた。

毎週LoL eSports公式が世界各地の大会からハイライトシーンを選ぶ「The PENTA」第29回で、Ceros選手が出したPENTAKILLの場面も取り上げられている。

大会2日目、DFMは初戦で敗北した「Dark Passage」相手にCeros選手がPENTAKILLを叩き出すなど、華々しい戦いを繰り広げたが、結果は逆転から再びの敗北となってしまった。さらに前日に勝利していた「The Chiefs eSports Club」、「Bangkok Titans」に対しても敗北し、総合戦績は2勝4敗、グループ最下位となり決勝進出はならなかった。1勝しかできなかった4月の国際大会「International Wildcard Invitational」に比べれば、今後の課題は多く残ったものの、着実に歩を進めているといえよう。11月には再びWildcard地域によるオールスター戦「International Wildcard Allstars」が行われることが既に告知されている。日本のLJLからの出場選手はまだ定かでないが、今回のIWC Turkeyで素晴らしいプレイを見せてくれたDFMからは、何人かが入るにちがいない。今大会におけるDFMと所属選手の戦果に拍手を送り、さらなる雄飛を期待したい。

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上に掲載した画像はIWC Turkey 2015の公式試合統計のもの。左カラム「キル数ランキング」には、DFMよりYutapon選手とRokenia選手がランクイン。中央カラム「アシスト数ランキング」にはKazuXD選手が顔を見せる。右カラム「キル参加率」トップにはRokenia選手・Yutapon選手・KazuXD選手が入っている。決勝に進出した2チームに比べて4試合少ない中でランキングに食い込んでいるということは、DFMが連携の取れた戦闘をしかけ、またしかけられた場合もよく応戦できていたことを示している。

なお、IWC Turkeyの試合動画はLoL eSports公式のYouTubeチャンネルから見ることができる。

 

IWC Chile

続いて、8月29日から9月5日にかけて、南米にてIWCT後半戦である「IWC Chile」が開催された。参加チームはロシア代表「Hard Random」、ブラジル代表「paiN Gaming」、ラテンアメリカ代表「Kaos Latin Gamers」の3チーム。「IWC Turkey」と同様、ダブルラウンドロビン方式の勝利数で上位2チームが決勝戦に進み、優勝チームがWorlds参加権を獲得する。

ブラジル・サンパウロで行われたグループステージでは、地元ブラジルの「paiN Gaming」が全勝。「Hard Random」と「Kaos Latin Gamers」は勝利数が同数になったため、タイブレーカーを行い、勝者「Kaos Latin Gamers」が「paiN Gaming」との決勝戦に臨むこととなった。

決勝戦の舞台となったのは、チリの首都サンティアゴにあるMovistar Arena。1万6千人の観客を収容する巨大な会場からは、試合が動くたびに大きな歓声が上がった(試合動画より)。
決勝戦の舞台となったのは、チリの首都サンティアゴにあるMovistar Arena。1万6千人の観客を収容する巨大な会場からは、試合が動くたびに大きな歓声が上がった(試合動画より)。

決勝戦はチリ・サンティアゴへと舞台を移し、大観客を前に3本先取で行われた。ブラジルリーグの古豪たる「paiN Gaming」は完璧なマップコントロールをもって終始「Kaos Latin Gamers」を圧倒、3本ストレート勝ちでWorlds進出を勝ち取った。

IWC Chileの試合動画も、LoL eSports BRのYouTube公式チャンネルにて視聴可能。

 

2015 Worlds出場チーム

IWC Chileにて「paiN Gaming」がWorlds出場を決めた同日、韓国では「KT Rolster」が、中国では「Invictus Gaming」が同様に世界大会への切符を手にしている。

各地域からのWorlds出場チームは以下のとおり。

中国

・LGD Gaming
・EDward Gaming
・Invictus Gaming

韓国

・SK Telecom T1
・KOO Tigers
・KT Rolster

ヨーロッパ

・Fnatic
・H2k-Gaming
・Origen

北米

・Counter Logic Gaming
・Team SoloMid
・Cloud9

台湾・香港・マカオ

・Flash Wolves
・ahq e-Sports Club

Wildcard

・Bangkok Titans(東南アジア)
・paiN Gaming(ブラジル)

Worlds常連の強豪チーム、久々に世界大会に顔を見せるチーム、さらには今年からシーンに出てきた新規チームも見える、バラエティに富んだラインナップとなった。

出場チームや2015 Worlds開始までのスケジュール等が見られる公式サイトが9月10日に公開された。今後、2015 Worldsの詳細情報はこのサイトで公開される。
出場チームや2015 Worlds開始までのスケジュール等が見られる公式サイトが9月10日に公開された。今後、2015 Worldsの詳細情報はこのサイトで公開される。

2015 Worlds公式サイトによれば、日本時間で9月13日の午前5時からは、これらのチームのグループステージでのグループ分けを決定する抽選会が配信される予定。Worldsの開催形式については、こちらの概要紹介記事も参考にされたい。

Sawako Yamaguchi
Sawako Yamaguchi

雑食性のライトゲーマー。幼少の頃からテレビゲームに親しむが、プレイの腕前は下の下。一時期国内外のTRPGに親しんでいたこともあり、あらゆるゲームは人を楽しませるだけでなく、そのものが出発点となって人と人を結びつけ、新しい物語を作る力を持っていると信じている。2012年から始めた『League of Legends』について、個人ブログやTwitterにて日本語で情報発信を続けている。

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